軽井沢から碓氷峠を越えて旧18号線を群馬県方向に向かって車で走ると、
落葉樹の森林を抜けてジグザグ道が高崎に向かって降りて行く。
その途中、昭和38年に廃止された旧信越本線のトンネルや橋を見かける。
写真はその中の碓氷峠第三橋梁(俗にめがね橋)と呼ばれる構造物。
実際にこの構造物を眺めて、私はその素晴らしさに深く感動した。
この橋は歩いて上ることができ、ここから碓氷湖まで、
3つのトンネルを抜けてハイキングを楽しむこともできる。
軽井沢を車で訪れるチャンスのある方はぜひここに行ってほしい。
この区間の鉄道建設は明治25年のこと。
ドイツのハルツ山鉄道のアプト式を模して作られた鉄道と言う。
当時の技術の素晴らしさと造形の美しさは賞嘆するに値する。

[061130] 群馬県横川~軽井沢間。国道18号線沿い。
碓氷峠(うすいとうげ)碓氷第三橋梁は國指定重要文化財
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アオマツムシは1898年に日本で最初に確認された昆虫。
中国から渡来したとされる。本州と九州で認められる。
1970年頃から全国に広がり、樹上で澄んだ音で鳴いている。
東京でも初秋になると、いたるところで賑やかに鳴いているのに接する。
画像は三ヶ根山で撮影。
大風の吹いた翌朝、ヌルデの葉の上にじっと止まっていた。
全体に緑色で、ひっくり返したボートのような独特の体型が印象的だ。
触覚を斜め下方に向けて、何かを「反省」しているようにも見える(?)。

[061008]愛知県幡豆郡幡豆町三ヶ根山。コオロギ科アオマツムシ。学名Truljalia hibinonis。
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11月22日、谷川岳も浅間山も白雪に覆われた。
その朝、上毛高原のドウダンツツジの紅葉した枝が一気に赤さを増した。
ドウダンツツジがこのような赤に発色するときは、
もう冬に移行したと思ってよい。
一年間のこの地での季節の巡りがありありと脳裏に蘇った。

[061120]群馬県月夜野町。ツツジ科ドウダンツツジ属ドウダンツツジ(燈台躑躅。灯台躑躅。満天星躑躅)。学名Enkianthus perulatus。
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06年秋、沖縄のアサギマダラはかなり限られたところにいたように思われる。
おそらくまとまった頭数としては八重岳がもっとも多かったのではないか。
ヒヨドリバナとツワブキが主たる吸蜜植物である。
最初はヒヨドリバナに集まり、
ついで11月下旬からツワブキが開花を始めると、
次第にツワブキに関心が移行していく。
この日はまだヒヨドリバナに十分な関心があるが、
一部のアサギマダラはツワブキに関心を持っていた。
左の個体は右前の翅が破損している。
中央の個体にはおそらくこの地でなされた標識がある。
つわぶきは肌寒くなるころ小さな太陽のような花を咲かせる。

[061120]沖縄県名護市(八重岳)。
◆マダラチョウ科アサギマダラ(浅葱斑。浅黄斑)。学名Parantica sita niphonica。
◆キク科ツワブキ属ツワブキ。学名Farfugium japonicum。
◆参考:SRS研究所のHPの3D昆虫園の以下を参照:
「Asagi7■ツワブキで吸蜜するアサギマダラ」ランキングのために次を一押ししてください(一日一押し):→
上越新幹線で高崎から上毛高原に走ると、
途中にトンネルがある。
この日の朝はトンネルを越えると、
月夜野の野山一面に朝靄がかかっていた。
年間を通しても珍しい情景に思われる。
東方の三峯山には、何条もの白いすじがはりつき、
山肌にまとわりつくようにしてうごめいていた。

[061120]群馬県月夜野町
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与那国島には牧場がいくつかある。
北牧場は島の西北の海岸にある大きな牧場だ。
その北向きの突端が馬鼻崎。
牧場のなだらかな草原が突然、断崖絶壁で終わりになる。
はるか眼下は大変な岩場で、風が吹く日は近づくのも恐ろしい。
与那国島らしい景観の一つと言える。
その周囲はダイビングポイントになっている。

[061119] 沖縄県与那国島。
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与那国島の南の海中に立つユニークな構造物。
これが立神岩である。
自然の造形物かもしれないし、
近くにある「海底遺跡」と呼ばれるポイントと関連するものかもしれない。
見る角度によっては、モアイ像のように見えないこともない。

[061119] 沖縄県与那国島。
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カバマダラとスジグロカバマダラは日本に生息する六種のマダラチョウの一部をなす。
与那国島ではスジグロカバマダラは比較的多く、カバマダラはより少ない。
どちらもオレンジ(樺色)の蝶であり、ゆったりと飛ぶ姿は美しい。
画像は与那国島の森の中の枯れ草の茎に止まったスジグロカバマダラ。

[061119] 沖縄県与那国島。
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本州中部地方や関東地方では、コスモスは一般には秋の花。
11月ともなると、コスモスが美しく開花したところはほとんど見られなくなる。
しかし沖縄では冬場でもコスモスの開花を楽しむことができる。
画像は11月中旬に、沖縄北部の奥間で撮影したもの。
コスモスはちょうど満開である。
周囲の山々は常緑の森で覆われている。
気候の異なるところでは「狭い常識」は通用しなくなる。

[061117] 沖縄県国頭郡国頭村奥間。
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与那国島のような離島では、本州のような広い場所と雲の状態が少し違う。
通常よりも低い場所で雲が出来たり、
山や島の形に応じた範囲に広がりが限定されたりする。
画像は牧場の上の低い空に出た積み雲。
列をなして踊り回っているかのような楽しい雲たちだ。
[061118]沖縄県与那国島帆安。
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アサギマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラ、
スジグロカバマダラ、カバマダラ、オオゴマダラ、
以上の6種が日本に定着したマダラチョウ科の蝶である。
それ以外は、季節風などによって外国から飛来する迷蝶とされる。
ヒメアサギマダラは与那国でよく出逢う迷蝶である。
アサギマダラより小型で、色は白っぽさが印象的で、飛び方も優しい。
その白さは紙細工を連想させる。
画像はシロノセンダングサで吸蜜する姿を示す。

[061118]マダラチョウ科ヒメアサギマダラ。学名Parantica aglea。
沖縄県与那国島。
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06年11月12日、上毛高原にちらほらと初雪が降った。
その翌日、近隣の山々は紅葉のピークを迎えた。
写真の場所は、赤く紅葉する樹木は少ないので、
黄褐色に山全体が変化する。
この日は、青空を背景にして、朝日を浴びて山が輝く、
一年で一番見事な一日だった。

[061113]群馬県月夜野町。
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アゲハはミカン科のさまざまな樹を食草とする。
自然の中ではカラスザンショウもその候補。
10月上旬だというのに、三ヶ根山のカラスザンショウの葉には、
まだこれから育つ幼虫がいた。
これが今年中に羽化するのか、蛹で越冬して来年に羽化するのか、それが問題だ。

[061008] ●愛知県幡豆郡幡豆町三ヶ根山。
●ミカン科サンショウ属カラスザンショウ(烏山椒。別名アコウザンショウ)。学名Zanthoxylum ailanthoides。
●アゲハチョウ科アゲハ(揚羽。別名ナミアゲハ、並揚羽)。学名Papilio xuthus。
●SRS研究所の3D植物園の以下も参照:
「8■カラスザンショウ ミカン科カラスザンショウ属 」
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カバマダラは奄美諸島以南に住むオレンジが主体の美しいマダラチョウ科の蝶。
とは言っても、温暖化のためか、九州以北でも見られるようになりつつある。
画像は奄美大島で撮影した。
ヤマヒヨドリバナの花を吸蜜していた。
奄美大島では多くの個体を一度に見る機会は少ない。
このときも、周囲にいたのはリュウキュウアサギマダラ、アサギマダラ、
およびツマムラサキマダラだけだった。
ヤマヒヨドリバナはこのようなマダラチョウ科の蝶を誘引する。

[061105]鹿児島県奄美大島住用村三太郎峠。
マダラチョウ科カバマダラ。学名Anosia chrysippus。
トウワタやフウセントウワタなどのガガイモ科植物が食草。
分布はアフリカやアジアの熱帯・亜熱帯。日本では奄美諸島が北限であったが、近年九州以北でも見られるようになりつつある。
SRS研究所の3D昆虫園も参照:
「129■カバマダラはモンパノキの枝や葉に惹かれて舐める(奄美大島)」 ランキングのために次を一押ししてください(一日一押し):→
ウマノスズクサは関東以南の陽当たりのよいところに生える多年生のつる植物。
ウマノスズクサには種々のアルカロイドが含まれている。
アルカロイドとは植物に含まれるアルカリ性の有毒成分である。
代表的な物質はアリストロキア酸。
ジャコウアゲハ類はこのアルカロイドを幼虫時代に蓄えて鳥から身を守る。
開花は7-9月だが、花は独特の形で特殊な戦略を持つ(下記参照)。
写真は奄美大島の龍郷町で撮影した。
奄美大島ではジャコウアゲハはよく見るので、
多く生えているに違いないが、個人的にはみかけることは多くない。

[061104] 鹿児島県大島郡龍郷町。
ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属ウマノスズクサ(馬の鈴草)。学名Aristolochia。
1)SRS研究所の「生命能力・生命戦略」の
22■ウマノスズクサ:虫を幽閉して利用する花粉媒介戦略(050801)」を参照。
2)SRS研究所の3D植物園
「327■ウマノスズクサは独特な形の花をしたつる植物」も参照。
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ジャコウアゲハは秋田県から南西諸島に分布するアゲハチョウ科の蝶。
食草はウマノスズクサ科のつる植物。
奄美大島では春先から秋遅くまで見ることができる。
写真は11月8日に龍郷町の路傍でウマノスズクサを発見したところ、
その葉を食べていた幼虫。
柑橘類を食べるアゲハ類と異なり、色は褐色で、全体に突起が出ている。
ウマノスズクサにはアリストロキア酸というアルカロイドの一種を含み、
この毒を蓄積するために、鳥などに食べられることから身を守る。

[061111] 鹿児島県大島郡龍郷町(奄美大島)。
アゲハチョウ科ジャコウアゲハ(麝香鳳蝶、麝香揚羽)。学名Atrophaneura alcinous(またはByasa alcinous)。
ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属ウマノスズクサ(馬の鈴草)。学名Aristolochia。
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11月9日、林道前山線の展望所から、谷川岳を眺めた。
正面中央のやや尖った山が谷川岳。2000m弱の山で、
トマの耳(薬師岳1963m)とオキの耳(谷川富士1977m)からなる。
手前にあるのは吾妻耶山(あずまやさん。奥の峰。1341m)と、
大峰山(おおみねやま。手前の峰。1255m)。
右上の山間にあるのは水上温泉郷。
この展望所からは、上毛高原の様子が手に取るように見える。
秋の澄んだ大気の中の風景を見ていると、
心も澄んだ状態になる。

[061110] 群馬県月夜野町林道前山線。
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11月上旬を過ぎようとする頃、
月夜野町の山々は紅葉のピークを迎える。
林道前山線には赤くなる葉は少ないので、
落葉林は黄変する。
日射しが当たった黄葉の林を下から見上げると、
青空と黄色の林との色の対比が美しい。

[061108] 群馬県月夜野町。林道前山線。
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スナビキソウはムラサキ科の植物でアサギマダラが集まる。
それとよく似た名前のシマスナビキソウは絶滅危惧種である。
近い将来に絶滅する可能性が極めて高いという。
分布は九州から沖縄にかけて。
奄美大島には本種が2箇所だけで見られると聞いた。
龍郷町のその場所に行ったところ一株だけ見つけることができた。
花期は5-7月とも言うが11月なのに花を見ることができた。
花は直径3mm程度で全く目立たない。
絶滅しても誰も気付かないほどの目立たなさに感慨を抱いた。

[061103] ムラサキ科オオルリソウ属シマスナビキソウ(タイワンルイソウ。台湾瑠璃草)。
鹿児島県大島郡龍郷町。学名Cynoglossum formosanum。
環境省レッドデータブック 絶滅危惧IA類(CR)=ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い種。
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リュウキュウアカガエルは奄美大島、徳之島、沖縄島、久米島に住む。
体長約4cmのスマートなカエル。
奄美・沖縄諸島の固有種である。
鼻から耳の後ろまで、三日月形の褐色領域があり、目はその中にある。
本茶峠の近くのふだん行かない林道に入り込んだら、
森の中の枯れ枝の間からぴょんぴょんと飛び出した。

[061102]無尾目アカガエル科リュウキュウアカガエル。学名Rana okinavana Boettger(1895)。
鹿児島県大島郡龍郷町本茶峠。
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リュウキュウハグロトンボは体長6cm程度のトンボ。
タイワンハグロトンボの琉球列島の固有種で、
奄美大島と徳之島と沖縄島に分布する。
環境庁のレッドデータブックでは希少種とされる。
体色が成熟につれて変化する。
雄は青色から金属光沢のある緑色になる。
写真の個体は本茶峠に近い林道で撮影した。
ひらひらと優雅に舞っては木の葉に止まることを繰り返していた。

[061102]トンボ目カワトンボ科リュウキュウハグロトンボ。学名Matrona basilaris japonica Foerster。
鹿児島県大島郡龍郷場本茶峠。
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