写真で黄色い斑点のように見えるのがヒカリゴケ。暗い洞窟の中をフラッシュで撮影したものだ。
ヒカリゴケは洞窟や岩の隙間や倒木の影など、涼しくうす暗い湿った環境に生育する。
環境変化に弱く、大気汚染や乾燥で簡単に消失するという。
学術上貴重で日本を代表する自然を記念するものとして天然記念物に指定されている。
鬼押し出し園では、5月中旬~10月下旬ごろまで見られるという。
06年には12月中旬でもしっかりと観察できた。
この光は苔が発光するのではなく、わずかな光をレンズ状の細胞の
原糸体(げんしたい)という部分で反射して、黄緑色に輝くという。

[061215]群馬県吾妻郡嬬恋村鬼押し出し。ヒカリゴケ科ヒカリゴケ属ヒカリゴケ。学名Schistostega pennata。一科一属一種の小さく原始的なコケ植物(蘚苔植物)。分布は、北海道・本州(中部地方以北)。外国では、極東ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ。
日本で初めてのヒカリゴケの発見は長野県の岩村田(いわむらだ)でのこと。1910年(明治43年)、当時の長野県の中学生が光る土ということで学校に届けたことが契機という。
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ツノナスはブラジル原産の植物。
明るい黄橙色の実がつくが、角が出ているのが特徴。
角はいろいろな出方をするが、出る本数や角度によって、
狐の顔のようにも見えるので、フォックス・フェイスとも呼ぶ。
花材として秋から冬にかけていろいろな場所でお目にかかる。
色彩と形の面白さから世界中で価値が認められたものだ。
写真は、SRS研究所の教室で撮影した。
左に少し見えているのはスノウマンの人形。
毎年冬が近づくとこの植物が教室を飾る。

[061128]ナス科ナス属ツノナス(角茄子)。学名Solanum mammosum。別名フォックスフェイス、キツネナス(狐茄子)、カナリアナス。英語nipplefruit、Apple of Sodom
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約230年前の浅間山大噴火(1783年、天明3年)で出来た溶岩台地。
かっては灼熱に焼けた溶岩の塊も、
雪が積もって、不思議なマダラ模様を作り出し、
その間を寒風が吹き抜けて行った。

[061215]群馬県吾妻郡嬬恋村鬼押し出し。1783年(天明3年)の浅間山大噴火でできた。
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浅間山観音堂は浅間山の北側の裾に広がる「鬼押し出し」のほぼ中央部にある。
天明3年の大噴火の犠牲者を供養するために、昭和33年(1958年)に建立された。
2006年12月、冬場としては初めて訪れてみた。
以前は溶岩の隙間に育った植物に関心を持って散策をした道からは、
黒々とした岩に真っ白な雪が覆い被さっている様子が、
あたかも心を洗う景観のように見えた。

[061215]群馬県吾妻郡嬬恋村鬼押し出し。1783年(天明3年)の浅間山の大噴火でできた溶岩台地。
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06年12月下旬、比較的温かい冬のため、
浅間山の頂上一帯はようやく薄い雪に覆われた。
比較的近くから眺めると、
頂上のやわらかいカーブを描いているドームからは、
絶え間なく白煙が立ち上っていた。
冬の澄んだ青空が雪の白さと調和して、
すがすがしい昼下がりのひとときだった。

[061215]長野県北佐久郡軽井沢町。最近の浅間山の噴火は2004年9月1日(周囲2kmに火山弾が飛んだという)。その前の爆発は1983年だった。
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D51(デコイチ)は蒸気機関車のヒーローであった。
写真の機関車は昭和18年に製作され、
東北、日光線で活躍し、昭和35年に移籍後、
八高、信越本線で働いていたが、輸送力の変遷に従って、
昭和45年に廃車になり、現在は上越新幹線の上毛高原駅前にある。
27年間に薬160万キロ走行した。
乗り物は時代とともに推移していく。

[061213]群馬県月夜野町上毛高原駅。
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パッションフルーツは、常緑のつる性木質の多年草。花は5~8月。
原産地はブルジル南部。園芸種も、食用種もある。
奄美大島では食用種を栽培している畑によく遭遇する。
SRS研究所には教室にもオフィスにも年中置いてある。
厚遇しているわけではないが、どんどんつるが周囲に伸びていく。
写真は支えもないのに、いつのまにか壁を這い上がって足場を見つけた現場。
若い蔓の先はさまざまな試行錯誤で空間を探り、
まるで動物のように壁をはい上がっていく。
微速度撮影をすればその激しい運動を見ることができるだろう。
つる植物はすごい潜在力を秘めている。

[061128]トケイソウ科トケイソウ属パッションフルーツ。学名Passflora L edulis。
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「渡り蝶」のアサギマダラは秋には南下の移動をする。
通常は日本列島の弧に沿って、
東北日本から南西日本に向かって移動する。
しかし「SRS12263」は違った。
福島県のグランデコスキー場から、東京都の小笠原諸島に移動したのだ。
これは極めて稀な例である
小笠原に移動したアサギマダラは本例が2例目である。
下の写真は8月24日にグランデコで撮影したもの。
この個体の詳細は下記を参照。

[060824]福島県北塩原村グランデコスキー場。
本例の詳細データは右をクリック→「
父島1」。
本例の概略説明は右のちょっといい話の3012話を参照→「
ちょっといい話」。
渡り蝶のデータは右をクリック→「
渡り蝶の記録2006年」。
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イタチハギは大正時代に日本に導入された北アメリカ原産の落葉低木。
護岸や治山のために用いられたものが全国で野生化している。
川原や崩壊地の斜面などで見かけることが多い。
南西諸島でもよく見かける。
穂状花序を出して、8mmほどの黒紫色の花をつける。
花期は5-6月とされるが、実際には地域によって変動する。
グランデコスキー場では8月にも開花を見ることがでる。
夏場にスキー場に集まって成熟を待つアキアカネが止まっている。
グランデコでは標高1300mあたりを中心に、
年々範囲を拡大しているようにみえる。
在来種をどんどん圧迫している場面を見ると、意図的に導入したとは言え、
この外来種の樹木の勢いを不安に感ずることが少なくない。

[060802]福島県北塩原村グランデコスキー場。
マメ科イタチハギ属イタチハギ(鼬萩)。別名クロバナエンジュ。学名Amorpha fruticosa。
トンボ科アカネ属アキアカネ(秋茜)。学名Sympetrum frequens。
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速読教室で「これは何ですか」と尋ねると大半の人が答えられなかった。
中には「リンゴですか」と答えた人もいた。
正解はザクロの実。
ぱかっと割れたものは分かりやすいが、
この例のように丸く大きい実の場合には意外に判別が難しいものらしい。

[061128]ザクロ科ザクロ属ザクロ(石榴、柘榴、若榴)。学名Punica granatum。
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与那国島には400年ほど前に導入された馬が野生の形で生息している。
それが与那国馬で、約120cmの体高で日本で最も小型の馬だ。
写真の3頭は北牧場の断崖の上でのんびりと草を食んでいる群れの一部。
一時は59頭まで減ってしまったが(1975年)、繁殖の努力がなされて、
現在は120頭余りを維持しているという。
可愛らしい馬だ。生き延びてもらいたい。

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12月11日、関東地方は朝と晩にぐっと冷え込んだ。
そんな日の昼下がり、上野公園のイチョウは見事な黄葉を見せてくれた。
日射しの中に膨らむ華やかで明るい黄色の喜び・・・。
手前の常緑のスダジイが黄色を引き立てていた。

[061211] 東京都台東区上野公園。
イチョウ科イチョウ属イチョウ(銀杏、公孫樹)。学名Ginkgo biloba。
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ニュースによれば仙台市では12月9日の本日も紅葉が見られ、
これは平年より27日も遅く、
今年は観測史上も遅くまで紅葉が観察できる年だという。
東京にも類似のことが起きているように思える。
写真は12月1日のサクラの枝だ。
かば色の葉がたくさん枝先に残って朝の日射しを受けている。
落葉はしているがまだまだ紅葉が観察できるのだ。
この冬と来年の気候はどうなるのだろうか。
想像がさまざまに広がる。

[061201]東京都文京区千駄木。
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11月の末、碓氷峠の方向から浅間山を見ることができた。
例年ならばとっくに白雪に覆われているはずの頂上も、
先端部分だけがわずかに雪に覆われていた。
広く高い青空の下で、
頂上のドームは丸くなだらかにうずくまり、
かずかな蒸気を発している。
山裾の町の上にはもやが低く白くたちこめて、
景観のコントラストを際立たせていた。
落葉した峠の樹林たちもそんな浅間山を、
遠くから静かに見守っているように感じられた。

[061130]長野県北佐久郡軽井沢町。浅間山。
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シロミスジはミスジチョウの仲間だがオレンジの翅裏が美しい。
もともとは日本に住んでおらず、台湾以南に住んでいた。
日本での初記録は1967年、与那国島で確認されたものだ。
最初は季節風または台風などで飛来したと考えられる。
その後、与那国島では普通に見られる種類となっており、
定着したと考えられている。しかし、他の島ではいまだ迷蝶として扱われている。
05年、06年のいずれも秋に与那国島を訪れた際には、
複数の個体を見ることができた。

[061118]沖縄県与那国町(与那国島)。
タテハチョウ科イチモンジチョウ亜科シロミスジ。学名シロミスジ Athyma perius perius。
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イジュは奄美諸島以南に分布する白い可愛い花を咲かせる常緑高木である。
奄美大島では6月~7月頃に開花し、この頃にアサギマダラがよく吸蜜に来る。
この頃のアサギマダラは北上していくものと考えられる。
秋11月にもなると奄美大島には数多くのアサギマダラが南下してくる。
この頃のイジュには花はなく、すでに実が出来ている。
その実はかなり固く、一見椿のようにも見えるが、
中身は椿のような塊をなす種子ではない。
中を割って見ると薄い扁平な種子が入っている。
実が割れて口を開くと、風に乗って少しは拡散しそうな軽さである。
写真でも割れた箇所を見るとその様子が分かるだろう。

[061104]鹿児島県大島郡龍郷町(奄美大島)
ツバキ科ヒメツバキ属イジュ。学名Schima liukiuensis。
開花時の写真は、SRS研究所のHPの3D植物園を参照:
「
315■イジュは琉球列島の固有種で、以前は魚毒として使われた
/ツバキ科ヒメツバキ属/小さい旅74/パラレル法」 ランキングのために次を一押ししてください(一日一押し):→
写真は与那国島の南部の丘の上にある岩である。
これは一部の人は人面岩と読んでいる。
横に立って見るとおよそ人の身長よりやや高い程度だ。
周囲にもいくつかの岩がある。
これらは一見すると何か意味のある配置となっているのを感じた。
この近くには「海底遺跡」と呼ばれる海の中の特殊な地形がある。
これらの持つ全体的な意味が解明されるのは今後の課題だ。
海底遺跡の方は見ていないので判断を保留したいが、
この岩場は「人が活用していた」ものだと私には感じられた。
与那国には未解明の歴史がある。

[061118] 沖縄県与那国町。
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ヤマボウシは本州から九州に分布する落葉高木。
白い花が美しく、赤い実も面白く、紅葉もまた見る鑑賞する価値がある。
06年の東京では12月に入ってもまだ落葉することなく紅葉が楽しめる。
ミズキの仲間なので、楕円形または卵円形の葉が、
ミズキとよく似た色彩に染まっていく。
写真は庭木として植えられているものを撮影した。
日々色濃く変貌していくさまを見るのが楽しみだ。

[061203] 東京都文京区千駄木。
ミズキ科ヤマボウシ属ヤマボウシ(山法師)。学名Benthamidia japonica。
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日本の最西端の島である与那国島の東崎(あがりざき)には二基の風車がある。
この二つの風車による風力発電で、
与那国島の電力の3分の2をまかなえると言う。
青空を背景に真っ白な風車がくるくると回り続ける姿はのどかで美しい。

[061117] 沖縄県八重山郡与那国村。
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06年の秋の与那国島ではアサギマダラが非常に少なかった。
そんな中でアサギマダラの集団移動と思われる場面に遭遇した。
これは極めて幸運な出会いと思われる。
その中の十頭前後はサキシマフヨウの花の周りを舞い、
花に止まって吸蜜していた。
サキシマフヨウは南西諸島で普通に見かける秋の花であり、
アサギマダラが集まる場所でもよく咲いている。
しかし、過去にはその花でアサギマダラが吸蜜する場面は見たことがない。
画像では、右の個体が吸蜜しており、
左の個体はそこに飛来して、これから吸蜜しようとしている。
これは極めて珍しい出来事ではないかと思う。
移動中のアサギマダラ集団は平素と好みが異なり、
サキシマフヨウの花にも関心を持って利用する、とだと考えると分かりやすい。

[061118]沖縄県八重山郡与那国町(与那国島インビ岳)。
マダラチョウ科アサギマダラ。学名Parantica sita 。
アオイ科フヨウ属サキシマフヨウ。学名Hibiscus makinoi Jotani et H. Ohba。
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碓氷峠の下に「めがね橋」があることは、2つ前のブログに示した。
(「碓氷第三橋梁(めがね橋)は二百万個の煉瓦で出来た最高傑作」の項)。
めがね橋の上を歩くと3つのトンネルを経て碓氷湖に到る。
11月の終わりに、第3トンネルの横で偶然みかけたのが写真の動物だ。
ふかふかの灰色の毛に包まれ、小さな角を持ち、おだやかでやさしい表情の生き物。
これがニホンカモシカだ。この個体は雌である。
ニホンカモシカは本州、九州、四国の低山~亜高山帯に住む。
しばらくの間、林の中の冬芽を食べたり、
顔を枝に押しつけるようなしぐさをしていた。
目の下の眼下腺の分泌液でマーキングをしていたのだろうか。
やがて、ゆっくりと森の奥に消えて行った。

[061130]群馬県安中市松井田町坂本。
ウシ科カモシカ属ニホンカモシカ(日本羚羊)。学名Capricornis crispus。
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白樺(シラカバ)は落葉樹で、温帯から亜寒帯まで分布する。
日本では静岡県を南限、福井県を西限とする。
近縁種はヨーロッパ、アジア北部、シベリアなどに広く分布する。
黄変した葉が散った後には幹と枝だけが残る。
佐久穂町の八千穂高原には見事な白樺林がある。
11月の末には一面に白い柱が林立する景観を示していた。
やがて雪が降り積もるようになると、
白と濃げ茶色のまだら模様の白樺の幹が、
雪景色の中で独特の見事な存在感を見せるようになる。

[061129]カバノキ科カバノキ属シラカンバ(別名シラカバ。白樺)。学名Betula platyphylla var. japonica)。長野県南佐久郡佐久穂町八千穂高原(05年3月に合併で誕生)。
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ソヨゴは雌雄異株の常緑高木。
5-6月頃に開花し、その実は秋に赤く熟す。
実の直径は8mmほどだが、果柄が4cmと長いのが特徴で、実は垂れ下がる。
公園木や庭木として用いられるが、
冬場に他の木が落葉してやや殺風景な印象を受けるときなど、
この木にのみ緑の葉と色つやのよい赤い実がついていたりすると、
気持ちの上でちょっとした救いを感ずる。

[061130]モチノキ科 モチノキ属ソヨゴ(フクラシバ)。学名Ilex pedunculosa。
長野県北佐久郡軽井沢町大字追分。
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