■アサギマダラは香りに敏感な生き物である。
お互いのコミュニケーションにも香りを活用している可能性が高い。
その役割は単に雄が雌を惹きつけるといった
単純なものではないのではないかと個人的には考えている。
ネットに寄って来る個体が少なからずいるのもそのためであろう。
■07年8月24日は、ネットに寄って来るアサギマダラが多かった。
この年の8月の中ではもっとも多かった日であろう。
写真はそのようなアサギマダラの一例。
まずネットの周りを飛び回り、特に驚かすことがなければ、
ネットに止まる。放置すると、ネットを舐めたりする。
やがて飛んで行く。
■このようにしてやって来るのは、基本的には雄も雌も両方である。
ただし、実際には雌は雄の10分の1以下の個体数しか見ないので、
結果としては雄がやって来るのを見ることが多いことになる。
写真の例は、ネットで性標が見づらいが、
他の写真と併せると雄であることが分かる。
■06年8月18日の例は、過去のブログ記事を参照のこと:
06.08/18●「雨宿りのネットに2頭のアサギマダラが飛来」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-96.htmlこの場合は、2頭同時に飛来して止まった。

[070824]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
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■前項では、アサギマダラが地面に止まって口吻を動かしていたことを紹介した。
下の写真は別な個体が同様なことをしている場面である。
撮影は同日に、前項の個体から数メートル離れた場所で行われた。
■前項と同じ新鮮で破損のない雄個体であるが、
前項よりやや日射しの強いところに止まっている。
しかし、すぐ近くに日陰があるので、半日陰の範囲から外れていない。
■アサギマダラは香りに極めて敏感である。
香りに敏感ということは、味覚が敏感と言い換えることもできる。
気象条件によって「大地がおいしい(地面がうまい)」日があるのかもしれない、
などと考えている。

[070824]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
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■アサギマダラはときに他の蝶とは異なる不思議な行動をすることがある。
写真は、地面に止まって土を舐め回しているアサギマダラの姿である。
舐め回しているのは、口吻を実際に動かしている様子が見えるので確認できる。
■この写真を理解するポイントは3つある。
一つはこの場所がカラマツ林に挟まれた半日陰の路上であるということ。
日向でこのようなことをするのは見たことがない。
これはアサギマダラが直射日光や高温に弱いということと関連がある。
■もう一つのポイントは、この日は、
複数のアサギマダラが同様のことをしていたということである。
すなわち、何かこのような行動を取る衝動を生み出す要因が、
気象条件の中にあった可能性がある。
この日は、地面を舐めるに留まらず、
花のない道路の日陰をうろうろと飛び回るアサギマダラが
少なくとも20頭以上は見かけられた。
■そして、何よりも肝腎な3つ目のポイントは、
ことはこの日以外には、アサギマダラの同様な行為は
グランデコでは見られていない、ということである。
■他の蝶で大地に止まる例は、アゲハチョウ科の蝶が、
吸水のために湿った大地や水たまりの脇に止まる例が知られている。
しかし、今回のアサギマダラが止まっていた場所は、
そのような「吸水」に適した場所ではないので、
水を求めていたという理解は成り立たない。
ただし、写真で見ると分かるように、湿り気はある。
だから、人間は吸水できなくとも、蝶には十分な「水分」がある、
という解釈は成立する。
しかし、わざわざオープンな道路で水分を求めなくとも、
ふんだんにある花の蜜に水分はあるし、
草の繁茂した部分の大地の方が、水分は多いに違いないから、
草むらの間や笹の間の大地で水を供給した方が効率がいいに違いないから、
「なぜここで」という疑問には答えられない。
■他の理解は、何らかのミネラルを求めていたというものである。
これについては可能性があるが、
「なぜ、この日だけにこのような行為が認められたのか」
という疑問には答えられない。
■この日とその翌日には、
アサギマダラが他のアサギマダラを追いかける行為が
よく見られた。これは秋の南下中に、時に見られる行為である。
しかし、長期滞在しているグランデコのゲレンデで平素見られる行為ではない。
■また、この日と翌日には、アサギマダラが、
捕虫網に寄って来る現象が平素より多く見られた。
この現象はグランデコでは過去3年間、
8月中旬~下旬にかなりよく見られる現象であるが、
なぜか2007年は相対的に少ない。
しかし、この日と翌日だけは例年並みに観察された。
■一般に「ネットに寄って来るアサギマダラは新鮮な個体である」。
それゆえに「敏感で好奇心いっぱい」という印象を受けるものが多い。
写真の個体も、比較的新鮮な個体であることに注意を払いたい。
■やはり何か特殊な気候上の要因が
アサギマダラにこのような一群の不思議な動きをさせたと言うしかない。
アサギマダラには謎が多い。
■参考までに言うと、今年のグランデコでは
キベリタテハやコムラサキというタテハチョウ科の蝶が極めて少なかったが、
この日だけは、アサギマダラが徘徊をした道路に
いつもは姿を見せないこれらの蝶が突然出て来て、
路上で止まる姿が見受けられた。
広くタテハチョウの仲間全体に
何か不思議な影響が見られた一日であったのかも知れない。

[070824]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
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■2007年8月11日の10時6分に、
「裏磐梯にアサギマダラ」というニュースが、福島県内ニュースの一つとして、
KBF福島放送というテレビ局から流れました。
以下その趣旨を引用します:
「 裏磐梯にアサギマダラ
2007年08月11日 10時06分放送
“旅をするチョウ”として知られるアサギマダラが、
今年も北塩原村裏磐梯のデコ平に飛来し始めた。
アサギマダラは夏を迎える前に北上し、
秋は南下する習性を持つと知られているが、生態についてはいまだ謎が多い。
デコ平にはアサギマダラが好むヨツバヒヨドリの花が群生していることから、
毎年8月初旬から中旬にかけて姿を見せる。
グランデコリゾートのパノラマゴンドラ山頂駅付近では訪れた観光客が
黒、茶、青の美しい羽で優雅に舞うアサギマダラに見入っている。
11日からは毎日、現地で観察会も開かれる。
参加者に網でアサギマダラを一度捕獲してもらい、
羽に日時と場所をマーキングして放す。
昨年デコ平でマーキングした約1万3千匹のうち、
最長で2191キロ離れた沖縄県与那国島まで飛んだ個体が確認されている。
観察会は9月2日まで開き、時間は午前10時から正午まで。
問い合わせはグランデコリゾート電話0241(32)2530へ」。
■写真は、観察会の模様(07年8月12日)。
ゼッケンのついたジャケットを着用して
ブナの森の中の散歩道のあるゲレンデに向かう参加者(筆者撮影)。

[070811](写真は翌日)福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
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■「福島民報」(新聞)の2007年8月15日版に、福島県北塩原村のデコ平でのアサギマダラの観察会を紹介する記事が掲載されました。
前項は8月11日の「福島民報」の記事でしたが、本項はその続報にあたります。
以下、8月15日の記事からの引用をします:
「 “旅をするチョウ”アサギマダラ 北塩原で観察会スタート
捕獲、マーキング後自然界へ
親子ら興味津々
“旅をするチョウ”アサギマダラの観察会は十一日、北塩原村のデコ平にあるグランデコリゾートのパノラマゴンドラ山頂駅付近でスタートした。九月二日まで毎日開かれており、親子連れを中心に多くの参加者が神秘の生態に触れている。
観察会は昨年に続いて企画。参加者に網でアサギマダラを一度捕獲してもらい、羽に日時と場所をマーキングして放す。十二日はアサギマダラ研究家の栗田昌裕さんを講師に招いた特別観察会を開き、ヨツバヒヨドリの花を求めて季節に応じ北上、南下する生態の謎やマーキングの方法などについての解説を聞いた。
昨年はデコ平でマーキングした中から最長で二千百九十一キロも飛んだ個体が確認されているとあって、参加した約六十人の親子らは自分がマーキングしたアサギマダラがどこまで飛んでいくのか、長旅に思いをはせて笑顔を見せていた。
通常の観察会は午前十時から正午まで。また、栗田さんによる特別観察会は十九、二十六の両日にも開かれる。参加無料だが、ゴンドラの往復料金が必要。問い合わせはグランデコリゾート 電話0241(32)2530へ」。
■この記事には、「アサギマダラの羽(栗田注:翅)にマーキングする親子連れ」の写真がついています(下の画像参照)。
■記事にある「アサギマダラの観察会」のうち、8月12、19、27日は、筆者の担当ですが、他はすべて、グランデコのスタッフが担当します。企画・主催はグランデコリゾートです。
■2006年10月19日には、「福島民報」新聞に筆者がマーキングしたアサギマダラ記事が紹介されました。それは「喜界島に渡ったデコ-SRS13225」の記事です。
詳細は「ちょっといい話の第2908話」に載っています。以下をクリックするとその内容を見ることができます。
http://www.srs21.com/iihanashi/ii2001-/ii2907-2910.htm
[070815]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■福島民報と言う新聞の2007年8月11日版の第一面に、福島県北塩原村のデコ平のアサギマダラを紹介する記事が掲載されました。
以下、そこからの引用をする:
「“旅をするチョウ”飛来 裏磐梯にアサギマダラ」
“旅をするチョウ”として知られるアサギマダラが、今年も北塩原村裏磐梯のデコ平に飛来し始めた。
アサギマダラは夏を迎える前に北上し、秋は南下する習性を持つと知られているが、生態についてはいまだ謎が多い。
デコ平にはアサギマダラが好むヨツバヒヨドリの花が群生していることから、毎年八月初旬から中旬にっけて姿を見せる。
グランデコリゾートのパノラマゴンドラ山頂駅付近では訪れた観光客が黒、茶、青の美しい羽(栗田注:翅)で優雅に舞うアサギマダラに見入っている。
十一日からは毎日、現地で観察会も開かれる。
参加者に網でアサギマダラを一度捕獲してもらい、羽(筆者[=栗田]注:翅)に日時と場所をマーキングして放つ。昨年デコ平でマーキングした約一万三千匹のうち(筆者注:そのうち一万九百は筆者のマーキングした個体)、最長で二千百九十一キロ離れた沖縄県与那国島まで飛んだ個体が確認されている。観察会は九月二日まで開き、時間は午前十時から正午まで。問いあわせはグランデコリゾート。電話0241(32)2530へ」。
■この記事には、「デコ平に姿を見せ、ヨツバヒヨドリのみつを吸うアサギマダラ」の写真がついています。下の写真は、グランデコホテルのロビーに掲載されたこの記事を撮影したもの。
■この記事を書いた記者には、前日に、デコ平で出会って質問に答えました。
■記事にある「毎日行われる観察会」は、8月12、19、27日は、筆者が担当しますが、他はすべて、グランデコのスタッフが担当します。企画・主催はグランデコリゾート。
■2006年10月19日には、「福島民報」新聞に筆者がマーキングしたアサギマダラ記事が紹介されました。それは「喜界島に渡ったデコ-SRS13225」の記事です。
詳細は「ちょっといい話の第2908話」に載っています。以下をクリックするとその内容を見ることができます。
http://www.srs21.com/iihanashi/ii2001-/ii2907-2910.htm
[070811]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
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■下の写真は前項:
「マーキング中のアサギマダラの雄に
雌が飛来してホバリングをした例 [070808。SRS2686。デコ平]」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-1115.htmlで示したようにホバリングをしていた「SRS2686」の写真。
「向こうから自主的に寄って来た」例であることを示すために、
「寄」という漢字が記載してある。
■この個体は新鮮な雌である(未交尾)。
■一般にはこのように寄って来る個体はいつも雌とは限らない。
雄が雄に引きよせられることの方が確率的には多い。
それは一般には、雄の方に出会う機会の方が多いからである。

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■アサギマダラは嗅覚が非常に鋭敏であり、
特殊な物質を用いてお互いのコミュニケーションを図っている可能性がある。
■一般にフェロモンは雄が雌を惹きつけるために用いられる物質を言う。
■アサギマダラの標識(マーキング)をしていると、
手の指や、ネットにアサギマダラが寄って来ることがある。
■写真に示したのは、「SRS2685」と標識しようとした雄個体に、
雌個体が惹きつけられてやって来た例だ。
4枚の写真で分かるように、
筆者の指にはさまれた雄個体の周囲を、
ホバリングしている。
やって来たのは雌個体で、その写真は次項に紹介する(SRS2686と標識された)。

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■前項では、グランデコホテル主催で、
07年8月12日に行われた「アサギマダラ観察会」の紹介をしました。
■筆者がアサギマダラ観察会で指導するときには、
マーキングをして放蝶するときに、
そのアサギマダラが「どの程度元気かどうか」を
数量的に評価しながら蝶を放つことを教えます。
■写真の上半分は、参加者が筆者のマーキング(標識)を熱心に眺めている様子。
写真の下半分は、筆者が元気さを評価しながら放蝶した直後の参加者の様子。
下の写真では、左の方で筆者が放ったアサギマダラが、
右端の男性の後方にあるネットの場所にまで飛んでいることに注目してください。
参加者は、私の手元で放されたところは確認できたが、
そこから先に飛んでいるアサギマダラは見えていないようです(目線がずれている)。
ちなみに「元気さ」は放蝶したときに、どの程度落下するかで判断します。
■このような観察を通して、参加者には、
「アサギマダラが元気に飛んでいけるように優しく扱いましょう」と、
強調しています。

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■06年の夏から、筆者はホテルグランデコにて、8月に、
ホテル主催のアサギマダラの観察会を指導しています。
■07年は8月12日(土曜日)の10時から12時までの時間帯に、
標高1390m付近のデコ平の限られたエリアで、
アサギマダラの観察会を施行しました。
■参加者は特に制限なく、参加料は無料。
捕虫網や記録用紙、記録のためのボード、
参加者であることを示すゼッケン付きのジャケットなど、
必要なものはすべてホテルが用意します。
■07年の夏は例年に比べるとアサギマダラの個体数が少なく、
当日はどうなることかと心配していましたが、
天候に比較的恵まれ、参加者はそこそこのアサギマダラに遭遇して、
マーキング(標識)が出来たようです。
■標識記録はすべてホテルの方でコピーして管理し、
再捕獲が分かり次第、標識者に連絡をすることにしています。
そのデータは筆者とも共有されます。
■写真は、ゴンドラ駅のあるレストラン「ぶなぶな」の前で、
強い日射しを避けて日陰で筆者の説明を聞く参加者の皆さんの様子。
この日は40名が参加(ただし、家族で参加されている人も多い)。
その結果、合計で113頭のアサギマダラに標識がなされました。

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■06年の夏から、筆者はホテルグランデコにて、
アサギマダラの観察会の前夜に、
アサギマダラに関する講演会を行っています。
■07年は8月11日(土曜日)の19時半から
約30分の講演(または講話)を行いました。
■音楽会なども行われるロビーのスペースで、
パワーポイントによるスライド60枚程度を用いた内容です。
タイトルは「アサギマダラとグランデコ」。
副題は「アサギマダラとその不思議な旅の謎を知りたい」。
■内容は、初心者向きのアサギマダラの特徴の解説。
およびグランデコを中心としたアサギマダラの秋の旅の模様です。
マーキングに関する注意、生き物に優しくすること、
アサギマダラを通して自然を知ることの大事さ、などを強調しています。
■ここに参加された方の何割かは、
翌日のアサギマダラ観察会の参加を予定しておられる方でした。

[070811]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
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■裏磐梯のグランデコスキー場のゲレンデでは、07年8月12日、
一日で合計278頭のアサギマダラに標識することができた。
SRS3618からSRS3896が、この日にマーキングした個体の番号である。
そのうち雌は48頭で17.3%であった(交尾例はなし。これまでに交尾例は3例のみ)。
グランデコでの標識個体の合計は1352頭となった。
■この日は、古い個体はなかった。この日までの古い個体は4例で、
累積1631例のうちの12例までとなり、0.73%となる。
中古の個体は1例あった。その累積は12頭となり、
「古+中古」例の合計は24頭で、1631例の中では1.47%となる。
すなわち、古い印象を与える個体は2%以下である。
逆に見れば、98%以上が、新しい個体と言える。
■この日、前日の8月11日(9日目)に筆者が標識した個体のうち、
4例を同所自己再捕獲した。2日以上前に標識した個体の自己再捕獲も含めると、
自己再捕獲例は278頭のうちの28例となった。
これらの数字を用いると、昨日までのゲレンデの個体数の推定値は、
約13000~24000頭程度となった。
この推定値は幅が大きいので、ゲレンデでの個体が
前日の推定値よりさらに増えたかどうかは判定しがたい。
■以上で、10日間の標識調査を遂行したこととなったが、
過去3年の中ではアサギマダラに遭遇する確率が低く、
もっとも苦しい調査になっている。
これは、天候の異常がアサギマダラの発現に影響をした結果だと考えている。
特に、8月2日までは極めて寒い状態が続き、
8月3日以後は逆に、ゲレンデでも30度前後の高温になったことで、
いずれもアサギマダラにとっては出逢う確率を減らす作用をしたことになっている。
■過去10日の一日の平均標識頭数は163頭である。
■なお、この日は、グランデコホテル主催により、
筆者の指導による第一回アサギマダラ観察会が開催された。
これに関しては、別項に述べる。
■写真は、07年8月12日のグランデコリゾートのゴンドラ駅。
正面に見える山の中腹が標識をする場所。快晴であることが分かる。
山の名前は西大巓(にしだいてん)。標高は1982m。
毎朝、ここから山の雲の状態を撮影して後、
1390m地点を中心としたエリアに標識にでかける。

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■裏磐梯のグランデコスキー場のゲレンデでは、07年8月11日、
一日で合計345頭のアサギマダラに標識することができた。
SRS3273からSRS3617が、この日にマーキングした個体の番号である。
そのうち雌は99頭で28.7%であった(交尾例1例あり)。
グランデコでの標識個体の合計は1352頭となった。
■この日は、古い個体はなかった。この日までの古い個体は8例で、
これは累積1352例のうちの0.6%となる。
中古の個体は1例あった。その累積は11頭となり、
「古+中古」例の合計は19頭で、1352例の中では1.4%となる。
すなわち、古い印象を与える個体は2%以下である。
逆に見れば、98%以上が、新鮮な個体と言える。
■この日、前日の8月11日(8日目)に筆者が標識した個体のうち、
8例を同所自己再捕獲した。2日以上前に標識した個体の自己再捕獲も含めると、
自己再捕獲例は345頭のうちの27例となった。
これらの数字を用いると、昨日までのゲレンデの個体数の推定値は、
約12000~14000頭程度となった。
この値はゲレンデでの個体が前日の推定値よりさらに増えたことを示唆している。
■写真は、07年8月10日に標識をしたSRS3600の画像(雄)。

[070811]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
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■裏磐梯のグランデコスキー場のゲレンデでは、07年8月10日、
一日で合計315頭のアサギマダラに標識することができた。
SRS2958からSRS3272が、この日にマーキングした個体の番号である。
そのうち雌は32頭で10.2%であった(交尾例なし)。
グランデコでの標識個体の合計は1007頭となった。
■この日は、古い個体が2例認められ、前日までの6例と合わせて8例となった。
古い個体は合計で8例となったが、これは累積1002例のうちの0.8%となる。
中古の個体の累積は10頭となり、「古+中古」例の合計は18頭で、1002例の中では1.8%となる。すなわち、約2%弱が、古い印象を与える個体である。
逆に言えば、98%以上が、新鮮な個体と言える。
■この日、前日の8月9日(7日目)に筆者が標識した個体のうち、
9例を同所自己再捕獲した。2日以上前に標識した個体の自己再捕獲も含めると、
自己再捕獲例は315頭のうちの42例となった。
これらの数字を用いると、昨日までのゲレンデの個体数の推定値は、
約5000~7000頭程度となった。
この値は次第にゲレンデでの個体がさらに増えたことを示唆している。
■写真は、07年8月9日に標識をしたSRS3200の画像(雄)。

[070810]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■裏磐梯のグランデコスキー場のゲレンデでは、07年8月9日、
一日で合計210頭のアサギマダラに標識することができた。
SRS2748からSRS2957が、この日にマーキングした個体の番号である。
そのうち雌は9頭で7.6%であった(交尾例なし)。
グランデコでの標識個体の合計は692頭となった。
■この日も前日に続いて、古い個体が3例認められ、前日の3例と合わせて6例となった。
古い個体は合計で6例となったが、これは累積692例のうちの0.9%となる。
中古の個体の累積は7頭となり、「古+中古」例の合計は13頭で、692例の中では1.9%となる。すなわち、約2%弱が、古い印象を与える個体である。
これは逆に言えば、98%以上が、新鮮な個体と言える。
■この日、前日の8月8日(6日目)に筆者が標識した個体のうち、
5例を同所自己再捕獲した。2日以上前に標識した個体の自己再捕獲も含めると、
自己再捕獲例は210頭のうちの27例となった。
これらの数字を用いると、昨日までのゲレンデの個体数の推定値は、
約3700頭となった。
この値は次第にゲレンデでの個体が増えていることを示唆している。
■写真は、SRS2950の画像(雄)。

[070809]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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SRS研究所の公式HP<参考HP>
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■07年8月8日は、朝から雨が降り、天候に恵まれなかった。
■グランデコスキー場のゲレンデのアサギマダラは、
前日は増加したが、本日は急に姿が見えなくなった。
午前中は、特に雨が降っていたので当然である。
午後は天候が回復して、曇り日であったが、それでも姿を見る機会は激減した。
終日どこかに潜んでいた個体が多かったのであろう。
人間には感知しづらい気圧変化などに反応したのではないかと推測される。
■この日は1日の合計で89頭を標識することができた。
SRS2659から、SRS2747が本日マーキングした個体の番号である。
そのうち、雌は9頭で、10.1%であった(交尾例なし)。
■前日までは見られなかった古い個体が見られるようになった。
これは興味深い事実であり、
他所からの個体が集まる傾向がより明確になったと言える。
具体的には、大変古い個体が2例(0.8%)、中古の個体が6例。
合わせて、8例であった(3.2%)。
■写真は、SRS2687と標識した雄。
前日から、古い個体が混ざり始めたが、
この個体もその一例で、翅の破損がひどい。
いかなる出来事がこのアサギマダラを襲ったのであろうか。
■この日、前日の8月7日(5日目)に筆者が標識した個体のうち、
6例だけを同所自己再捕獲した。
この数からも、本日の見かけは少ないが、
実は相当数の個体がゲレンデにいたことが推測される。

[070808]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■キク科フジバカマ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)。学名Eupatorium chinense。
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SRS研究所の公式HP<参考HP>
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グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
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■07年8月7日は、前日同様、天候に恵まれた。
■グランデコスキー場のゲレンデのアサギマダラは、
前日の増加傾向がさらにもう一段階増えた様子が実感できた。
■前日同様に、過去の年と異なり、ゲレンデの上部に多くの個体を見た。
■8月6日にはゲレンデ全体で1000頭を超えたと推測したが、
8月7日は、2000頭を超えたと推測した。
■この日は1日の合計で247頭を標識することができた。
SRS2412から、SRS2658が本日マーキングした個体の番号である。
そのうち、雌は32頭で、15.0%であった(うち交尾例あり)。
■前日までは見られなかった古い個体が見られるようになった。
これは興味深い事実であり、
他所からの個体が集まる傾向がより明確になったと言える。
具体的には、大変古い個体が2例(0.8%)、中古の個体が6例。
合わせて、8例であった(3.2%)。
■写真は、SRS2658と標識した雄。
雄の側腹部を示すために、特に垂れた画像例を採用した。
この例は、腹部が太いことが特徴である。
小さい画像は、腹面から見た様子。
両眼のなす幅よりも腹部の幅の方が大きいことが
「腹部が太い」と判断するための筆者の基準である。
前項の通常の雄の例(SRS2300)と比べると太いことが分かりやすいだろう。
雌はほぼ真っ白であるが、雄は背面とよく似た色模様になっているのが分かる。
■この日、前日の8月6日(3日目)に筆者が標識した個体のうち、
5例だけを同所自己再捕獲した。
これから相当数の個体がゲレンデに増えたことが推測される。

[070807]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■キク科フジバカマ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)。学名Eupatorium chinense。
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グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
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■07年8月6日は、台風5号も抜けた翌々日、
天候は終日快晴状態で、温度もひどくは暑くなく、
清々しい高原の気配が感じられた。
■グランデコスキー場のゲレンデのアサギマダラも、
一部で個体数が増える様子を観察することができた。
過去の年と異なり、午後にゲレンデの上方から山肌を次々と下りて来た。
これは今年だけ観察された非常に興味深い現象であった。
下りて来る様子は軽快で、嬉々として飛翔を楽しんでいるようにも見えた。
■8月5日までは、ゲレンデ全体で数百頭もいないと推測されたが、
この日は、1000頭を超えたことが推測できた。
■結果として、1日の合計で121頭を標識することができる。
SRS2291から、SRS2411までが本日マーキングした個体の番号である。
そのうち、雌は32頭で、26.6%であった(すべて未交尾)。
グランデコスキー場としては平年より遅い出現であるが、
確実に他所から集まり始めたことが伺える結果である。
本日の個体はすべて新鮮な個体であった(すなわち、羽化して2週間以内ということ)。
■写真は、SRS2300と標識した雄。
雄の側腹部を示すために、特に垂れた画像例を採用した。
前項の雌の例と比較して見ると、腹部の下面に関して、
雌はほぼ真っ白であるが、雄は背面とよく似た色模様になっているのが分かる。
■この日、8月4日(2日目)に筆者が標識したSRS2277を、
同所自己再捕獲した。今年の自己再捕獲の初回例である。
同所自己再捕獲がある程度できると、ゲレンデでの頭数が推定できる。

[070806]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■キク科フジバカマ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)。学名Eupatorium chinense。
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SRS研究所の公式HP<参考HP>
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■写真は、07年のグランデコスキー場で
2例目のアサギマダラの雌を示す(SRS2290)。
雄と異なり、雌は後翅裏面の黒い斑紋(=性標と呼ぶ)がない。
また、腹部の背面部は、雄よりも褐色が薄い
(雄は時期により次第に褐色が薄れていく)。
雌の腹部は仮面がほぼ完全に白いことだ。
ただし、交尾例ではそこに交尾痕がつく。
写真の例は未交尾例である。
翅に標識した「---」という記号は、
順番に(交尾痕なし、腹部硬結なし、腹部擦過痕なし)を意味する。
腹部硬結は、雄の精包の存在を示唆する。
腹部擦過痕は、場所と度合いにより、
産卵行動を示唆する可能性があると考えている(個人的見解)。
8月の上旬の時期には、グランデコスキーでは、
まだ多くの個体は羽化したばかりで、
交尾をしていないものがほとんどだ(例年の観察より)。

[070805]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■キク科フジバカマ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)。学名Eupatorium chinense。
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■07年8月5日は、台風5号が
北東北を日本海から太平洋へ抜けた翌日であった。
午前中はその影響も残っており、
グランデコスキー場のアサギマダラは前日同様極めて少なかった。
午前中は5頭を標識し、2頭を目撃したのみであった。
11時から16時まで、他の出来事で中断して夕方再度デコ平に上った。
午前とは異なり、一気に晴天になったためか、
温度も上がり、明るいゲレンデで、
ちらほらとアサギマダラが見られるようになった。
結局、下山をしながら途中で2匹を標識したのを含めて、
午後に7頭を標識でき、1日の合計は12頭の標識となった。
SRS2279から、SRS2290が本日マーキングした個体である。
そのうち、雌は一頭のみで、SRS2290であった(未交尾個体)。
平年よりかなり遅い出現の様子であるが、
明日からはもう少し増えることが期待される。
■写真は、SRS2289と標識した雄。
一緒に写っているのはヨツバヒヨドリの花。
これは標高1200mレベルで撮影したものなので、
デコ平(標高1390m)よりも、
開花が進んでいるのが分かる(中央部が開花している)。

[070805]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■写真は、グランデコスキー場で、07年8月の2日目に捕獲して、
マーキング(標識)をした例(SRS2277)である。
雄雌は、雄の特徴をなす後翅の黒い斑紋の「性標」でよく識別できるが、腹部の色でも区別が出来る。雌は腹部の下面が白いが、雄はそうではなく、側面から見ても、雄は暗褐色の色彩を呈する。
■07年8月4日には、グランデコスキー場のアサギマダラは極めて少なかった。
この日は、台風5号が、日本海から東北を東に抜けた日である。
この台風は、前日の未明に、九州から山口県を経由して、日本海に抜けていた。
北東北では抜ける際に、風速は25-27mになった模様である。
グランデコでは終日天候が悪く、朝の曇りから小雨の時間帯に6頭に標識できただけだった。結局、11時頃は、雨が激しくなり、下山をした。
SRS2273から、SRS2278までの標識をすることができた。
すべて雄であった。いずれも翅の破損はなく、新鮮な個体だった。
この日の時間は温度は1390mレベルで21度~24度であった。
台風の影響が完全に抜けないと、アサギマダラに出逢う確率は極めて少ないと思われた。

[070804]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
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■写真は、グランデコスキー場で、07年8月の最初に捕獲して、
マーキング(標識)をすることができた第一例である。
新鮮な雄である。横にあるように蕾状態のヨツバヒヨドリに飛来していた。
■07年8月3日には、アサギマダラは多くはいないように思われた。
結局、15:00から、2時間ほどの間に、
SRS2266から、SRS2272までの7頭を標識することができた。
(2265は、6月3日の姫島個体であった)。
それ以外に、7頭を目撃した。標識した7頭のうち1頭は雌で他は雄。
いずれも翅の破損はなく、2週間以内に羽化したものと推測した。
この時間帯での温度は20度~25度であった。
おそらく翌日以後、次第に出会う個体が増えてくることが推測された。

[070803]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
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■グランデコスキー場の中にあるデコ平では、
ヨツバヒヨドリがアサギマダラを惹きつける重要な植物である。
06年8月の初めには、そのヨツバヒヨドリの生育が遅れていた。
それは長い梅雨のために日照条件が悪かったことが一因であった。
07年8月には前年に比べると生育が順調であった。
これはホテルのスタッフが笹に負けないように笹刈りに関して配慮した結果とも思える。
■しかし、その割に、アサギマダラがいない。
そもそもスタッフもほとんど見ていないだけでなく、
時間が午後4時で遅い時間帯であることを考慮しても、
ざっと見渡して姿が見えないのはデコ平のこの時期では以前にはなかったことだろう。
■よほど個体数が少ないか、よほど発生もしくは集結が遅れているか、
といったことが考えられる。他地域での情報から考えると、
両方の要素があり得る。
この日、曇り空が主体の日とは言え、時に青空が顔を覗かすこともあり、
気温も25度前後で、アサギマダラにとっては比較的適温であるにも関わらず、
小一時間ほどはアサギマダラは全く姿を見せなかった。

[070803]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
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■写真は、グランデコスキー場の一番下のゴンドラ駅。
駐車場から撮影した景観である。
この駅からゴンドラに乗ってデコ平に行く。
そこが筆者が2004年からアサギマダラのマーキングを行っている場所だ。
前方中央には西大巓(標高1981.8m)の頂上一体を雲が覆っている。
今年は8月になってもほとんどアサギマダラが目撃されていない。
デコ平湿原の西方で3頭目撃されたという話と、
本日1頭だけスタッフが見たという話がある。
7月にも全く目撃されていない。
いったいどうなっているのだろう。
そもそも、今年は発生が遅いと予想したので、昨年よりも遅く来たのである。
また、マーキング会に関しても、昨年は1週目から行ったが、
今年は2週目に予定している。
このあたりの読みは結果から見ると大体正しかったようだ。

[070803]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 ホテル グランデコ。
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■この日は、台風5号が、西日本を通過して日本海に抜けた日だった。
しかし、裏磐梯は時に青空が見えて、
気温もかなり高かった。
写真は小野川湖。五色沼から北に位置する美しい湖だ。
この横を抜けて、グランデコリゾートに向かう。

[070803]福島県・裏磐梯・小野川湖。
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■裏磐梯に近い国鉄の駅は磐越西線の猪苗代駅。
郡山から単線の磐越西線に乗って50分ほどで猪苗代駅に到着する。
写真はその駅の外観。すぐ西北に堂々たる磐梯山が控えている。
ここでレンタカーを長期間借りて、裏磐梯エリアに向かう。

[070803]福島県猪苗代駅(磐越西線)。
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■既に個人的には恒例となったグランデコ・ホテルでの
夏のアサギマダラのマーキング調査をするために、
11ヶ月ぶりに東北新幹線に乗った。
この季節の新幹線沿いの田園は、緑の水田の広がりが特に美しい。

[070803]福島県郡山に向かう新幹線ヤマビコの車中。
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■下の写真は、ムラサキカッコウアザミ。アサギマダラの好きな植物である。
この植物がどのような経緯でいつごろ南西諸島に帰化したのかに興味を持っているが、
まだ適切な情報に巡り会えていない。
■今回は「日本帰化植物写真図鑑---Plant invador 600種---
編著 清水矩宏、森田弘彦、廣田伸七。全国農村教育協会」
に載っている記事から引用したい。歴史的なことは記載がないが、
植物自体の記載は充実しており、有用であると思った:
「ムラサキカッコウアザミ[キク科]
Ageratum houstonianum Mill.
(E)blue billy goatweed
熱帯アメリカ原産の一年生草本。暖帯~熱帯に分布し世界的に見られる。
茎は直立し、高さ30~70cm、長い白毛が生える。
葉は対生、枝の上部では互生、葉身は円形~方卵形、円頭、
基部は浅い心臓形、上方の葉では広いくさび形、浅い鋸歯があり、
葉柄とともに葉の両面に毛がある。
枝先に淡紫色ときに白色の頭状花が散房状につき、総苞片はひ針形、
先は尖りほぼ同長、全縁、長毛を散生する。
冠毛は鱗片状で先が総状に裂け、花冠筒よりはるかに短い。
果実は四角柱状、灰褐色でやや光沢があり多数の短い鱗片状の冠毛を持つ。
春に発生し、花期は夏から秋。
南西諸島に帰化し、いたるところに発生する。
カッコウアザミより頭状花が大きくて全草が香りがよく、
花が美しいため花卉として栽培されるが、熱帯・亜熱帯では
カッコウアザミと同様に雑草になっている。
[文献] 日本原色帰化図鑑。3図。北隆館。1972。長田武正。
1987~1997世界の雑草。I 合弁花類。(II 離弁花類。III 単子葉類)。
竹松哲夫。一前宣正。全国農村教育協会。
[分布情報]静岡県産帰化植物目録。杉野孝雄。1976。私刊。p399。
改訂三重県帰化植物誌。ムツミ企画。1997。太田久次。
■本ブログの過去の紫カッコウアザミに関する記事を並べておく:
●07.08.02「07年は5月3日にアサギマダラのマーキング500頭
目に標識。奄美諸島では前年の約4分の1の個体数(奄美大島にて。
SRS500。ムラサキカッコウアザミ)
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-1094.html●07.07/18「明るい陽射しの中でムラサキカッコウアザミを訪れた
アサギマダラの雄(奄美大島。07年5月4日)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-1014.html●07.07/09「ムラサキカッコウアザミの群落で
吸蜜するアサギマダラは美しい(奄美大島。07年5月2日)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-984.html●07.06/08「07年5月2日の奄美大島ではSRS437-489をマーキング
・・・誘引の主体はムラサキカッコウアザミ」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-885.html●07.05/19「5月にも住用町のアサギマダラは
ムラサキカッコウアザミに飛来する(奄美大島にて)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-810.html●07.05/19「ムラサキカッコウアザミはアゲラタムとも呼ばれて
南西諸島で野生化している(奄美大島にて。ムラサキカッコウアザミNo.1)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-809.html●07.04/03「アサギマダラが集まるムラサキカッコウアザミの
大群落もここが最後か(奄美大島、07年3月)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-533.html●07.04/03「ムラサキカッコウアザミで吸蜜するアサギマダラ
(奄美大島、07年3月)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-532.html●07.03/22「大国林道のムラサキカッコウアザミは減っていた
(アサギマダラの吸蜜植物)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-481.html■SRS研究所の「3Dアサギマダラの世界」での
ムラサキカッコウアザミの記事は以下の通り:
Asagi54■ムラサキカッコウアザミでのアサギマダラの吸蜜(2)(奄美大島4月)
http://www.srs21.com/3d_insect/asagi_pages/Asagi-054-murasakikakkouazami.htmAsagi9■ムラサキカッコウアザミで吸蜜する奄美のアサギマダラ
http://www.srs21.com/3d_insect/asagi_pages/asagi-009-murasakikakkouazami%20no%20hana.htm
[070504]鹿児島県奄美市住用町。
■キク科アゲラタム属ムラサキカッコウアザミ。学名Ageratum houstonianum Mill.。英名blue billy goatweed
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
奄美大島の自然旅行体験(SRS研究所) ●
姫島のアサギマダラを守る会の紹介●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
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■写真は、奄美大島の住用町でマーキングした渡りをする蝶アサギマダラ。
標識はSRS500。これは07年の500番目の個体であることを意味する。
背景に見える薄紫の花の群落はアサギマダラの好きなムラサキカッコウアザミ。
5月3日のこの日は、SRS490~512の合計23頭に標識をした。
前年の06年には、同じに5月3日に奄美大島で
SRS1781~1910の合計130頭に標識をした。
年頭から同日までの比率で言うと、昨年の4分の1近くであることが分かる。
(これらの合計数は、両年とも、奄美大島と喜界島での個体数の合計である)。
すなわち、07年の南西諸島では、前年より数分の一のアサギマダラの個体数なのだ。
■07年5月3日のブログ記事は以下を参照のこと:
07.06/08●「住用町のアサギマダラのポイントは
豊かな緑が夕陽に映えていた
(奄美大島。07年5月3日。マーキングはSRS490-512)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-881.html
[070503]鹿児島県奄美市住用町。奄美大島。
■この記事に関する筆者(栗田)への取材は、07年7月6日朝に龍郷町で行われました。■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
奄美大島の自然旅行体験(SRS研究所) ●
姫島のアサギマダラを守る会の紹介●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2006年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
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■「大島新聞」(鹿児島県奄美市名瀬小浜町21-4。電話0997-53-6333、FAX53-6332。大島新聞社発行)の2007年7月7日(日刊)の第一面の記事として、京都大学CEOプログラムと龍郷町主催の講演会で、筆者が07年7月5日に講演をした内容を含めて、7月6日に取材を受けて、記事が書かれました。
以下、その内容を引用して紹介します。
■ 「アサギマダラ群舞地・大分県姫島
住民ボランティアで保護活動
草取りや砂入れ 全国から観察者。島起こしに」
渡りをするチョウ・アサギマダラは、春には南西諸島から本州へと北上するが、大分県国東半島の北東の海上に位置する姫島は個体数の多さから「群舞地」として知られている。アサギマダラが群がるムラサキ科の植物・スナビキソウが群落しているためで、住民がボランティアで保護活動に取り組んでいる。(7面参照)
龍郷町であったシンポジウムで講演した群馬パース大学教授の栗田昌裕さん=医学博士=によると、アサギマダラはAP(ピロリジジンアルカロイド)を多く含む植物に集まる性質があるが、スナビキソウはその植物の一つ。姫島ではスナビキソウが自生する海岸に、春になるとたくさんのチョウが集まる。
当初、地元の人々は「良くないことが起きる兆候では」ととらえていたが、最近になりアサギマダラと分かった。
姫島での個体数は千頭単位で確認されている。栗田さんは2005年春に訪れた際、数百頭と大量にマーキング(翅に標識)するなど多く集まる場所として知られている。その環境を保護していこうと組織された守る会は、中城信三郎さんを会長に地元の有志17人で発足。事務長の木野村孝一さんは今回のシンポにあわせて、栗田さんとともに奄美を訪れた。
若い時からアサギマダラが海を渡っていく事実を海上の船の上で観察してきた中城会長は、スナビキソウ群落に特に集まることを知り、そこを休息地として保護。
これに協力した人々で発足した守る会は、草取りなどが集まりやすい環境づくりに取り組んでいる。
04年の秋の台風により、海岸のスナビキソウ群落の場所が大きく破壊(高波による砂の流出)されたときには、生育地の埋め戻し作業を実施、大量の土砂を用いて修復した。海岸だけでなく、内陸の土地を畑に造成し、そこにスナビキソウを移植する取り組みも。スナビキソウは砂に根を深く張る性質があるが、その根を分断したところ、それぞれから根が出ることも分かり、植栽が大規模に行われた。
全国で行われているアサギマダラのマーキング報告によると、今年の北上では個体数が少ない傾向にある。それでも栗田さんは姫島で2千数百頭もマーキング。姫島から中部日本を中心に全国へ移動しており、現在のところ2頭が再捕獲(四国、東北から島根[栗田注:四国と島根にて再捕獲])された。
守る会の活動により、生息環境が保護されている姫島では春になると全国から観察者が訪れる。栗田さんは「多くのアサギマダラを一カ所で観察できる場所として姫島は日本一。その観察を目的に全国からたくさんの人が訪れており、アサギマダラは島おこしにつながっている」と話す。村行政も毎年5月にある「カレイ祭り」と関連させ、バスで移動しアサギマダラを観察したりマーキングするイベントを企画している。
「アサギマダラが群舞状態で大量に観察できる環境は、他では見られない価値あるものとして注目を集め、全国から人々が訪れ観光につながっている。その保護に地元の人々が取り組んだのが大きい」と栗田さんは語り、個体数が減少しているという奄美について「秋の渡りでは、奄美ではヤマヒヨドリバナに飛来するが、雑草として草刈りの対象となっている。11月下旬まで奄美に渡ることから、そのころまで草刈りはひかえ1ヶ月ずらすなど、渡りの時期への配慮をしてほしい」と求めている。
<写真の解説>
大分県・姫島の取り組みを報告した栗田さん(龍郷町シンポでの講演)↓

[070707]
■この記事に関する筆者(栗田)への取材は、07年7月6日朝に龍郷町で行われました。■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
奄美大島の自然旅行体験(SRS研究所) ●
姫島のアサギマダラを守る会の紹介●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2006年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
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