アサギマダラのマーキングの6日目でした。
この日はSRS5248からSRS5774までの
527頭にマーキングをしました。
写真はその途中で標識したSRS5700の画像です。

[080810] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
■6日目は、527頭に標識をしましたが、雌(♀)はそのうち103頭で、
割合は約20%でした。過去3日は、
15%、15%、23%、16%でしたので、5%程度の変動が見られます。
交尾痕のある個体は1頭いました(0.2%)。
その個体は「やや古い」個体で(=SRS5255)。
交尾痕だけでなく、腹部に硬結が確認されました。
産卵の痕跡は認めませんでした。
■前日標識したアサギマダラのうち、本日再捕獲できたのは15頭でした。
前日放蝶した386頭に対して、本日は
15/527頭の割合で再捕獲されたことになりますから、
簡易な方法による前日の推定頭数は、
386×527/15=13561[頭](=約1万頭余)
となります。すなわち、8月11日に約1万頭余のアサギマダラが
「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■過去5日間の推定頭数も、1万頭前後でしたから、
ゲレンデにいるアサギマダラの頭数は
およそ1万頭前後のままであることが分かります。
■前日、前々日(8月9、10日)と同様に、
日付を問わないで計算する方法も行ってみましょう。
8月6日、7日、8日、9日、10日の日付の再捕獲個体を合計すると、
3+14+17+22+15=71頭です。
昨日までの累積標識頭数は
173+346+491+524+386=1920頭でした。これから、
1920×527/71=14251頭
という推定値が出ます。1万頭よりやや多い値となります。
約1万頭という推定値から大きくは外れてはいませんが、
上記の推定でも13561頭でしたから、
1万頭よりも3000頭前後増えたことが示唆されているのかもしれません。
明日以後の推移を参考にして判断したいと思います。
■6日目は「中程度に古い個体」が5頭いました(うち、雌が2頭)。
また、さらに「古い個体」が3頭いました。
両方合わせると8例で、1.5%になります。
今日はやや多めでした。
他はすべて新鮮と判断されました。
■翅に変形が見られたのは527中4頭で、
その割合は0.8%で、過去5日間1%前後です。
■この日は、標高の上下で、雌雄の比率が異なるかどうか
が分かるような記録を取りました。
■白い部分が多く、「シャンデリア」と
筆者が呼ぶ個体が2例観察されました。
■ヘアペンシルを出した雄が2例ありました。
SRS5375は左側だけ出しており、
SRS5774も左側だけ出していました。
■天気予報では終日雲りということでしたが、
ときどき大きな雲が流れるものの、
青空は見えて、ゲレンデが一気に明るくなることもしばしばありました。
ゲレンデのゴンドラ駅の気温は朝9:00前には19.8度と
前日同様に、やや低めの数字で始まりました。
途中は、曇りときどき晴れで、昼間の温度も前日同様、
28度程度までの気温上昇に止まりました(手持ちの温度計)。
■この日は今夏初めて、マーキングしている筆者の回りを
旋回する個体が見られました。
これは手づかみで捕獲できました(SRS3258)。
さらに、知らないうちにネットに寄って来て
止まっていた個体もいました。これも手づかみで捕獲
(SRS5298、SRS5419、SRS5543)。
このような現象はグランデコでは
毎夏起きますが、今年は例年より早期に起きました。
■6日目には、「あだたら HK52 8/2」という個体を
再捕獲しました(SRS5473)。一昨日にも
同日発の同記号の個体を再捕獲しましたが、その仲間のようです。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●SRS研究所の公式HP
<参考HP>
●グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
●2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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