■夏の間、福島県のグランデコリゾートでは
数多くのアサギマダラが観察されます。
筆者はそのアサギマダラに過去5年間にわたって
マーキングを行って生態を調査してきました。
ここではグランデコの東北にある蔵王山から
移動して来た個体を再捕獲しました。
アサギマダラのメーリングリストへの報告から引用します。
■[asagi:012892] 【再捕獲情報】「ZAO AYA233 8/12」
→ 「SRS16828 デコ 9/5」(福島県グランデコ)
●アサギMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。
●福島県のグランデコスキー場で、
蔵王からと思われる再捕獲がありました。
●標識:ZAO AYA233 8/12
性別:♂
●再捕獲日:2008年9月5日 13時45分
再捕獲地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
グランデコスキー場
●再捕獲者:栗田昌裕
●備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。
「SRS16828 9/5 デコ」と追記して放蝶。
●<備考>
1)蔵王からの移動個体と思われます。
2007年の例から判断すると、
中塩和夫さんの標識かと推測されます。
標識場所は澄川スキー場かもしれません。
2)本例は蔵王からグランデコへの2例目
の移動個体です(2008年において)。
3)南西方向に約57kmの移動になります。
移動期間は24日です。
以上、筆者。
■数多くのアサギマダラが、蔵王から、グランデコを経由して
南下移動していくと思われます。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
(一日一押し)→

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■夏の間、福島県のグランデコリゾートでは
数多くのアサギマダラが観察されます。
筆者はそのアサギマダラに過去5年間にわたって
マーキングを行って生態を調査してきました。
その中で、グランデコの南東にある安達太良山から
移動して来た個体を再捕獲することができました。
以下は2008年夏の第4例目の再捕獲の報告です。
アサギマダラのメーリングリストへの報告から引用します。
■[asagi:012894] 【移動情報】「あだたらHK65 8/14」
→ 「SRS8199 8/18 デコ」(福島県グランデコ)
●アサギMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。
安達太良山からグランデコへの移動例がありましたので、
報告いたします。これは第4例目です。
●移動情報
福島県安達太良山 8/14 →福島県グランデコスキー場 8/18
(北西方向に約17km移動、移動期間4日)
●標識:あだたら HK65 8/14
性別:♂
●標識日:2008年8月2日
標識地:福島県二本松市安達太良山
標識者:小柴治紀
↓
●再捕獲日:2008年8月18日 17時00分
●再捕獲地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
グランデコスキー場
●再捕獲者:栗田昌裕
●備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。
「SRS8199 8/18 デコ」と追記して放蝶。
●<備考>
8月14日の安達太良山からグランデコへの移動個体としては、
HK65(本例)とHK63(9月5日再捕獲)の2例が
見つかりました。
以上、筆者。
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■夏期の間、福島県のグランデコリゾートでは
数多くのアサギマダラが観察されます。
筆者はそのアサギマダラに過去5年間にわたって
マーキングを行って生態を調査してきました。
その中で、グランデコの南東にある安達太良山から
移動して来た個体を再捕獲することができました。
以下は2008年夏の第3例目の再捕獲の報告です。
アサギマダラのメーリングリストへの報告から引用します。
■[asagi:012893] 【移動情報】「あだたらHK63 8/14」
→ 「SRS16919 9/5 デコ」(福島県グランデコ)
●アサギMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。
安達太良山からグランデコへの移動例がありましたので、
報告いたします。これは第3例目です。
●移動情報
福島県安達太良山 8/14 →福島県グランデコスキー場 9/5
(北西方向に約17km移動、移動期間22日)
●標識:あだたら HK63 8/14
性別:♂
●標識日:2008年8月14日
標識地:福島県二本松市安達太良山
標識者:小柴治紀
↓
●再捕獲日:2008年9月5日 13時01分
●再捕獲地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
グランデコスキー場
●再捕獲者:栗田昌裕
●備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。
「SRS16919 9/5 デコ」と追記して放蝶。
●<備考>
安達太良山からグランデコへは夏の間に、
かなりの確率で移動していることが分かってきました。
本例はML上では2008年の3例目の報告となります。
以上、筆者。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■夏の間、福島県のグランデコリゾートでは
数多くのアサギマダラが観察されます。
筆者はそのアサギマダラに過去5年間にわたって
マーキングを行って生態を調査してきました。
その中で、グランデコの南東にある安達太良山から
移動して来た個体を再捕獲することができました。
以下は2008年夏の第2例目の再捕獲の報告です。
アサギマダラのメーリングリストへの報告から引用します。
■[asagi:012891] 【移動情報】「あだたらHK52 8/2」
→ 「SRS5473 8/11 デコ」(福島県グランデコ)
●アサギMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。
安達太良山からグランデコへの移動例がありましたので、
報告いたします。これは第2例目です。
●移動情報
福島県安達太良山 8/2 →福島県グランデコスキー場 8/11
(北西方向に約17km移動、移動期間9日)
●標識:あだたら HK52 8/2
性別:♂
●標識日:2008年8月2日
標識地:福島県二本松市安達太良山
標識者:小柴治紀
↓
●再捕獲日:2008年8月11日 13時30分
●再捕獲地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
グランデコスキー場
●再捕獲者:栗田昌裕
●備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。
破損なし。破損なし。鮮度上の下。
辺縁白毛4割残存。腹部横径 正常範囲。
「SRS5473 8/11 デコ」と追記して放蝶。
●<備考>
小柴さんは、2007年のグランデコでの観察会の参加者でした。
御自宅から比較的近い安達太良山で標識を行われました。
グランデコスキー場のある西大巓と安達太良山とは、
山地としては別な領域ですが、
平地でない領域は一続きになっています。
グランデコの1400mレベルのゲレンデから、
安達太良山の頂上を眺めることができます。
以上、筆者。
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■夏の間、福島県のグランデコリゾートでは
数多くのアサギマダラが観察されます。
筆者はそのアサギマダラに過去5年間にわたって
マーキングを行って生態を調査してきました。
その中で、グランデコの南東にある安達太良山から
移動して来た個体を再捕獲することができました。
以下は2008年夏の第一例の再捕獲の報告です。
アサギマダラのメーリングリストへの報告から引用します。
■[asagi:012890] 【移動情報】「あだたらHK21 8/2」
→ 「SRS4849 8/9 デコ」(福島県グランデコ)
●アサギMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。
安達太良山からグランデコへの移動例がありましたので、
報告いたします。
●移動情報
福島県安達太良山 8/2 →福島県グランデコスキー場 8/9
(北西方向に約17km移動、移動期間7日)
●標識:あだたら HK21 8/2
性別:♂
●標識日:2008年8月2日
標識地:福島県二本松市安達太良山
標識者:小柴治紀
↓
●再捕獲日:2008年8月9日 19時40分
●再捕獲地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
グランデコスキー場
●再捕獲者:栗田昌裕
●備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。
破損なし。破損なし。鮮度上の下。
辺縁白毛4割残存。腹部横径 やや大。
「SRS4849 8/9 デコ」と追記して放蝶。
●<備考>
小柴さんは、2007年のグランデコでの観察会の参加者でした。
御自宅から比較的近い安達太良山で標識を行われました。
グランデコスキー場のある西大巓と安達太良山とは、
山地として一続きになっています。
以上、筆者。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
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■08年9月5日(金曜日)は、08年のグランデコスキー場での
アサギマダラのマーキングの31日目で、これが最終日でした。
SRS16246からSRS17050までの
805頭を標識することができました。
結果として、2008年の夏は、グランデコでの標識数は
13724頭となりました。
2005年の12000頭が過去最高のマーキング数でしたので、
これを1700頭以上、上回ることができました。
[080905] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
-------------------------------------------------------------
■この日は好天に恵まれ、
早朝からゲレンデに上ることとしました。
7時頃には、南方に移動する個体を見ることができました。
ただし、その数は特に多くはありませんでした。
■時間帯や日射条件にもよりますが、
多いときには一部のゲレンデで、
数多くの個体が乱舞する状況が出現しました。
ただし、個体数が多い場所は限定されていました。
■本日標識した805頭のうち雌は53頭で、雌比率は6.6%。
雌比率の比較的少ない日となりました。
交尾例はありませんでした。
08年の夏は最後まで交尾例が増えなかった年となりました。
■小さい個体、および黒化個体の統計は取りませんでした。
■病気の個体は3例ありました
(SRS16319♂、16963♂、16997♂)。
■「中古」個体は3例ありました
(SRS16264♂、16737♂、16756♂)。
「古」個体はありませんでした。
「中古+古」を合わせた3例の割合は0.4%でした。
■ヘアペンシルを出した♂個体はありませんでした。
■翅に変形のある個体は6例ありました。
(SRS16452♂、16634♂、16709♂、
16715♂、16741♂、16784♂)。
805例中の0.7%でした。
■本日の805例のうち、
前日の9月4日の標識のある個体の再捕獲は10例でした。
前日には745例に標識をしましたから、
745×805/10=59973頭(=約6万頭)となります。
まだまだ多くの個体がグランデコにいることになります。
以下には、長期的に意味のあると思われる推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
A1、B4、C4、D2、E2、F2、G5、H11、I0、
J3、K3、L2、M4、N0、O8、P0、Q1、R0、
S9、T13、U6、V8、W9、X7、Y5、Z12、A’13、
A1-14、B1-10
となり、その合計は
1+4+4+2+2+2+5+11+0
+3+3+2+4+0+8+0+1+0
+9+13+6+8+9+7+5+12+13
+14+10
=158例です。
筆者の標識した個体は累積で昨日までに16245例ですから、推定値は
16245×805/158=82767(頭)[=約8万頭]
となります。すなわち、
前日までには約8万頭程度のアサギマダラが
「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■上記のいずれを採用するにせよ、6万頭以上のアサギマダラが
いたと推定され、これは現場での実感に合った数値です。
■805頭の中で、158頭が既に標識されていましたので、
既標識率は19.6%(約20%)でした。
グランデコでは2割を標識することを目標としていたので、
その目標がほぼ達成できたことになります。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は9頭でした。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は9例でした。
■8月の上旬、中旬に標識された個体の再捕獲の割合が少ないことから、
それらのかなりの部分がすでに移動したことが推測されます。
それを補う個体が北方から移動流入して全体の個体数を
支えていると考えられます。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
は減りました。例としてはSRS16470♂。
■この日も、標識中に、筆者やネットに寄って来た個体がありました。
このような個体はつきまとって飛び回ったり、
止まったりするので、「ストーカー」と呼んでいます。
ストーカーの例は、SRS16246♂、
16274♂(これは小型の個体の例です)、
16551♂(これはネットに止まりましたので手づかみで捕獲)、
16598♂(これは周囲を飛び回り、手で捕獲されました)、
16601♂(これはメモを書いているときに、
手帳に止まりましたので、手で捕獲されました。
手帳に止まるのは珍しいと言えます。画像あり)、
16645♂(これはネットに止まりました)。
■本日は天候が比較的よかったこともあり、
コシアブラでの吸蜜個体は目立ちませんでした。
またアザミでの吸蜜も目立ちませんでした。
■安達太良山からの移動個体を再捕獲しました。
SRS16919(9月5日15時01分標識。♂)がそれで、
「あだたら HK63 8/14」。
■蔵王からの移動個体を再捕獲しました。
SRS16828(9月5日13時45分標識。♂)がそれで、
「ZAO AYA233 8/12」。
これはグランデコでの2008年夏の
蔵王からの2例目の再捕獲例となりました。
■東京に戻るために16時00には標識を終えて、
ゆったりと景観を観察しながら、下山をしました。
ゲレンデ周囲には、まだまだ数多くのアサギマダラが
飛び回っていましたので、(時間の都合で805例で
終わりとしました)実際には、1000例を超える標識が
可能な状態でした。
■2008年の夏は、8月中旬以後、特別に雨天の多い
異常な気象条件にあったことが特筆すべき出来事でした。
これは全国的にも異常な状態でしたが、特に福島県では
終始、天気予報に連日傘マークがつかない日はないくらいの
状態でしたので、アサギマダラの標識をする上では
かなりの困難が伴いました。
■アサギマダラの南方移動は例年より全体に遅れている
と考えられますが、雨天が続いたことと、移動が遅れて
いることとは深い関係があると思われました。
■グランデコでの「アサギマダラ観察会」の標識数は
雨天続きだったために過去の年より少なくなりました。
■ただし、筆者個人としては過去最高頭数である13700例を
超えるアサギマダラに標識ができました。
■ひと夏の貴重なグランデコでの自然体験を振り返り、
多くの協力と支持をくださった方々のおかげでそのような
環境に身をおけたことを深く感謝しながら東京に戻りました。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■08年9月4日(木曜日)は、08年のグランデコスキー場での
アサギマダラのマーキングの30日目でした。
SRS15501からSRS16245までの
745頭に標識することができました。
[080904] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
-------------------------------------------------------------
■昨夕は大変な豪雨でしたが、
今朝は標高約1000mのホテルの周辺は濃霧に包まれ、
細かい霧雨が降っていました。
このようなときは勿論それより上でも霧に包まれていますから、
やむなく出動時間を遅らせることとしました。
■10時前に、山腹を上がっていくと、この日も
南方に移動するアサギマダラに出会うことができました。
タオルキャッチにも反応しますが、
移動する個体は、特に何もしなくとも寄って来ます。
■10時頃から、標識活動に入りましたが、
前日多かったところでも、
出会う個体はかなり少ない状態でした。
さすがに豪雨のあとなので、
アサギマダラも容易には出て来られないのかもしれません。
■いろいろなポイントを見て回りましたが、
いずれも多くの個体は見られませんでした。
14時頃からようやく個体数が増える傾向が見られました。
2時間ほどは比較的多くの個体が吸蜜に訪れていましたが、
その後、ぱたりと数が減ってしまいました。
■本日標識した745頭のうち雌は35頭で、比率は4.7%。
雌比率は低い値でした。
■「小さい個体」と「黒化個体」の記録は特に取りませんでした。
■病気の個体が1例ありました(SRS15765)。
■「中古」個体は0例で、「古」個体も0例でした。
したがって「中古+古」も0例で、割合は0%でした。
■ヘアペンシルを出した♂個体はありませんでした。
■翅に変形のある個体はSRS15760、15862、15865の3例
で、745例中の0.4%で多くはありませんでした。
■本日の745例のうち、
前日の9月3日の標識のある個体の再捕獲は9例でした。
前日は1000例に標識をしましたから、
1000×745/9=82778頭(=約8万頭余)となります。
昨日はかなりの頭数がいたことを示します。
以下には、長期的に意味のあると思われる推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
A2、B1、C2、D2、E4、F5、G3、H2、I1、
J1、K3、L0、M3、N1、O7、P0、Q1、R0、
S2、T8、U5、V6、W9、X10、Y8、Z10、A’11、
A1-9
となり、その合計は
2+1+2+2+4+5+3+2+1
+1+3+0+3+1+7+0+1+0
+2+8+5+6+9+10+8+10+11+9
=116例です。
筆者の標識した個体は累積で昨日までに12174例ですから、推定値は
12174×745/116=78186(頭)[=約8万頭弱]
となります。すなわち、
前日までには約8万頭程度のアサギマダラが
「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■本日は745頭標識したうちの、116例が既に標識されていました。
標識率は15.6%でした。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は3頭でした。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は11頭でした。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
は減ったように見えています。例としては、
SRS15731♂、16171♂。15797♂は、小さい個体の例です。
■今日はゲレンデの丈の高いアザミの花(トネアザミ)で吸蜜する例が
目につきました。筆者の2倍くらいのアザミの群落がある場所では
十数頭が集まっていました。
■朝にはコシアブラの高木で吸蜜するアサギマダラも意外に多いものでした。
一般に、「雨のあとで、ヨツバヒヨドリの花が塗れていて、
吸蜜に適していないときには、コシアブラの花で吸蜜する」
という傾向が認められるように思います。
■寄って来る個体(=ストーカー個体と筆者は呼んでいます)は
数例認められました。
SRS15729はその一例です(ネットに止まりましたので、
手づかみで標識できました)。
この個体を標識してすぐ、別な個体が、
ネットの回りを飛び回りました(画像あり)。
SRS12746を標識中には2頭のストーカーが一緒になって
飛び回っていました(画像あり)。
SRS16036を標識中には、ネットに止まった1♂がいましたが、
そこに別な雄が飛んで来て、その翅に止まりました。その勢いで、
下になった雄は横倒しになりました(画像あり)。
雄が雄に襲われたかのような場面です。
まさしく、「ストーカー」という
やや上品ではない名称で呼ぶにふさわしい場面に見えました。
■過去には、標識は必ず立位で行って来ましたが、
本日初めて、座位での標識を行って見ました。
大地や草の香りがよく感じられて、
幼いときのさまざまな自然体験を思い出して
優しい気持ちになりました。
また、標識のスピードアップを計ることにも役立ちそうなので、
今後、座位でも標識をすることとしました。
-------------------------------------------------------------
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
(一日一押し)→

■08年9月3日(水曜日)は、08年のグランデコスキー場での
アサギマダラのマーキングの29日目でした。
SRS14501からSRS15500までの
1000頭を標識することができました。
一日の標識数が1000頭を超えたのは初めての出来事です。
また、本日でグランデコの累計が12000頭を超えましたが、
これは2005年の12000頭が過去最高の値でしたので、
それを上回る標識数となったことを意味します。
[080903] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
-------------------------------------------------------------
■本日は朝からよい天気でしたので、
1日に1000頭の標識が可能であると直観しました。
そこで少し早めに山に登ることとしました。
ただし、夜には雨が予想されていたので、
天気が崩れる前に、急いで標識する必要を感じていました。
■車から降りて斜面を上がっていく途中、
南下移動する個体(旅立つ個体)に何頭も出会いました。
移動個体の飛ぶ高さは人の腰くらいの高さの場合もあり、
3mほどの高さの場合もあります。
そのうちの何頭かは、筆者の方に寄って来て、
回りを飛び回る「ストーカー個体」となりました。
■南下移動する個体は、同時に「チェイス」もします。
これは仲間同士おいかけっこをすることです。
未成熟なうちはチェイスはしませんが、
旅立ちが近づくようになると、
アサギマダラは、成熟して旅立ちが近づく頃になると、
チェイスをしたり、ストーカー行為をしたり、
地面の上を徘徊したりします。
■本日標識した1000頭のうち雌は66頭で、
比率は6.6%。少なめの値です。
■病気の個体は3例で、
SRS14940♂、15274♂、15473♂。
■「中古」個体は2例で、SRS14962♂、16101♂。
「古」個体はありませんでした。
「中古+古」を合わせて2例で、割合は0.2%でした。
■ヘアペンシルを出した♂個体はありませんでした。
■翅に変形のある個体は、SRS14509、14528、
14581(脈自体の変形)、14658、14749、
14765、14862、15287の8例(いずれも♂)。
1000例中の0.8%で、1%以内に納まっています。
■SRS14509は4枚の翅のいずれにも変形が認められ、
特に後翅の片側は変形が著明でした。しかし、
それでも旅立つ仲間に入っていましたので、印象的でした。
■本日の1000例のうち、
前日の9月2日の標識のある個体の再捕獲は11例でした。
前日は900例に標識をしましたから、
900×1000/11=81818頭(=約8万頭)となります。
かなりの頭数がいた可能性を示唆します。
以下には、長期的に意味のあると思われる推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
A2、B1、C8、D8、E5、F4、G6、H4、I2、
J1、K3、L0、M3、N0、O6、P0、Q2、R0、
S5、T15、U9、V10、W15、X10、Y6、Z11、A’11
となり、その合計は
2+1+8+8+5+4+6+4+2
+1+3+0+3+0+6+0+2+0
+5+15+9+10+15+10+6+11+11
=40+15+92
=147例です。
筆者の標識した個体は累積で昨日までに11174例ですから、推定値は
11174×1000/147=76013(頭)[=約7万頭]
となります。すなわち、
前日には約7万頭程度のアサギマダラが
「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■1000例中、147例が標識済みでしたので、
既標識率は14.7%(約15%)でした。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は5頭でした。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は14頭でした。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
は減ったように見えています。例としては、
SRS14755♂、14846♂、15045♂など。
■前項とは別の意味で全体に白っぽい例を見ました。
SRS15087がそれです(画像あり)。
■鱗粉のある場所の全体が普通より黒っぽい個体(黒化個体)の例は、
SRS14628などで、最初の500例の中で、9例記録されました
■小さい個体は、最初の500頭に関して記録したところでは、
21頭で、4.2%であり、8月の終わり頃に比べると、
少し減って来た印象があります。
(小さい個体とは、油性ペン「マッキー」の
キャップの長さよりも前翅長が短い個体のこと)。
■山形蔵王で放蝶された個体を再捕獲しました(13時55分)。
「山ZAO 8/23 YZ1」で、
「SRS15108 デコ 9/3」と標識して放蝶しました。
■安達太良山で放蝶された個体を再捕獲しました(15時9分)。
「あだたら HK38 8/2」で、
「SRS15255 デコ 9/3」として放蝶しました。
■本日は、寄って来る個体(ストーカーと呼んでいます)を
多く体験しました。
●SRS14502♂は、寄って来て周囲を飛び回り、
ネットに止まりました(そこで、手づかみで捕獲・標識)。
●SRS14504と14505は同様に寄って来て
周囲を飛び回ったので、容易に捕獲・標識されました。
●SRS14508、14509も同様です。
●SRS14625を標識中に、
周囲を飛び回るストーカーが出現し、その様子を撮影しました。
●SRS14649は寄って来てカメラに止まりました
(これは撮影できないので、その段階で、
手づかみで捕獲・標識しました)。
●SRS14659は寄って来てネットに止まりましたが、
捕獲して見ると、自己再捕獲個体でした。
●SRS14736は寄って来て手に止まりました(画像あり)。
●SRS14927は寄って来て手に止まりました(画像あり)。
このとき別な1個体が寄って来てネットに止まりました。
するとさらに別な2個体が寄って来て、周囲を飛び回りました。
この2個体は接近して飛ぶので、
両者が空中衝突する場面がありました。
驚いたことに、羽ばたきながら衝突するときには、
かなり大きな音で「バサッ」という音がしました。
おそらくアサギマダラ同士が羽ばたきながら衝突する音を
聞いたことがある人はほとんどおられないのではないでしょうか。
●SRS14925も寄って来て手に止まりました(画像あり)。
■冒頭に述べたように、昼過ぎまではよい天気で、
多数のアサギマダラがあちらでもこちらでも舞い上がる場面を
楽しく眺めることが出来ました。
しかし、昼下がりになると、次第に曇り空になり、
夕方前に一気に空模様が崩れてにわか雨が降り始めました。
近くのリフト駅に避難して雨宿りをしましたが、
大変な豪雨と凄まじい雷鳴のとどろきと雷光の炸裂を体験しました。
周囲は驚くほど暗くなり、まるで皆既日食に出会ったかのようで、
つい先ほどまで数多くのアサギマダラがゲレンデのいたるところで
舞っていたのが嘘のようでした。
■大変不思議なことに、
標識数はぴったり1000頭まで行うことができました。
おそらく天候が崩れなければ、1200頭くらいは標識できた
と思います。
結果として、この日が、2008年の最多標識の日になりました。
■どしゃうぶりだった雨がやや納まって、
小降りになったところで下山しました。
その頃には周囲も少し明るくなり、
アサギマダラがぱらぱらと飛び出していましたが、
植物はすべて塗れていて条件がよくありませんので、
それ以上の標識はしませんでした。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP<参考HP>
●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
3Dアサギマダラの世界(SRS)●
SRSアサギマダラ生態図鑑●
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
(一日一押し)→

■08年9月2日(火曜日)は、08年のグランデコスキー場での
アサギマダラのマーキングの28日目でした。
SRS13601からSRS14500までの
900頭を標識することができました。
[080902] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
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■ゴンドラを用いないで上っていくときに、
今年初めてイチモンジセセリを見かけました。
この蝶も一種の「渡り」をすることが知られており、
南方から徐々に生息範囲を拡大し、
東北に到ります。
■薄曇りの天候のもと、
ゲレンデに上がっていく途中で、次々と南方に
移動するアサギマダラに出遭いました。
「旅立ちの朝」と言えます。
雲が空に広がっていましたが、青い空も一部見え、
大変美しい色彩でした。
■旅だっていくアサギマダラは、
地面に比較的近いところを進んでいく個体と、
高く舞い上がって進む個体との両方が見られます。
後者は、ハングライダーのような飛び方をします。
高く舞う個体は、斜面の上などの場所で、
高く飛ぶことを選択するのだと思われます。
■ゲレンデでは美しいエゾリンドウが咲き始めようとする
場面を見ました。エゾリンドウはデコ平湿原には多い
のですが、ゲレンデではところどころでみかけるだけです。
■本日標識した900頭のうち雌は36頭で、比率は4.0%。
雌比率はひと夏を見ると低めの割合でした。
■小さい個体は最初の400頭の中でのみ記録しましたが、
その数は46頭あり、11.5%であり、
この日が一番多いという印象を受けました。
(小さい個体とは、油性ペン「マッキー」のキャップの
長さよりも前翅長が短い個体のこと)。
■病気の個体は1例ありました(SRS13772)。
■「中古」個体は4例で、SRS13704♂、14015♂、
SRS14166♂、14171♂(黒化個体)。
「古」個体はありませんでした。
「中古+古」を合わせて4例で、割合は0.4%でした。
■ヘアペンシルを出した♂個体はありませんでした。
■翅に変形のある個体はSRS13647♂、13874♂、
14035♂、14048♂、14083♂、14220♂、
14299♂、14350♂の8例。
900例中の0.9%で1%以下でした。
このうちSRS13874♂は、左後翅が非常に小さい個体です。
■本日の900例のうち、
前日の9月1日の標識のある個体の再捕獲は12例でした。
前日は838例に標識をしましたから、
838×900/12=62850頭(=約6万頭余)となります。
以下には、長期的に意味のあると思われる推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
A0、B4、C1、D6、E2、F4、G6、H5、I1、
J6、K7、L0、M4、N0、O8、P0、Q1、R0、
S10、T13、U19、V10、W9、X11、Y8、Z12
となり、その合計は
0+4+1+6+2+4+6+5+1
+6+7+0+4+0+8+0+1+0
+10+13+19+10+9+11+8+12
=5+12+12
+13+12+1
+42+30+20
=29+26+92
=147例です。
筆者の標識した個体は累積で昨日までに10274例ですから、推定値は
10274×900/147=62902(頭)[=約6万頭余]
となります。この値は上の推定値とよく合致しています。
この結果から、
前日には約6万頭程度のアサギマダラが
「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■標識率は900例中147例として、16.3%でした。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は9頭でした。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は20例でした。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
は減ったように見えています。
鱗粉のない場所が色白ではあるが、
「派手に見える個体」とは異なる例としてSRS14080♂
が挙げられます。
また、派手に見える個体には黒化個体に近いものがあるのですが、
SRS14100♂は、派手に見えるのですが、黒くはない個体の例です。
■鱗粉のある場所の全体が普通より黒っぽい個体(黒化個体)の例は、
18例記録されました(ただし、最初の400頭の中でのみ記録をしました)。
■赤みが強い個体としてはSRS14071が注目されました。
■福島県の安達太良山から来た個体を2例再捕獲しました。
●「あだたら HK60 8・14」を11時40分に再捕獲しました。
「SRS13792 デコ 9/2」と書いて放蝶しました。
●「あだたら HK53 8/2」を15時35分に再捕獲しました。
「SRS14129 デコ 9/2」と書いて放蝶しました。
■ストーカー個体(向こうから寄って来て
飛び回ったり止まったりする個体)が数多くありました。
以下はすべてを記載したものではありませんが、
どの程度多いかを示すことができれば幸いです。
●SRS13615♂は周囲を飛び回りました。渡りを始めた蝶は、
何もしないでも寄って来る性質がありますが、
ネットを動かすともっとよく寄って来ます(タオルを回せばもちろん
来ますが、タオルを回すまでもないのです)。
●SRS13616♂、13618♂も同様でした。
●SRS13617は雌ですが、同様の行動を取りました。
雌はみかける個体数が少ないのですが、
やはり旅立ちを開始しています。
●SRS13633♂は地面の上30センチくらいのところを
徘徊するように飛んでいました。
このとき、同時に4頭が同じような行動を取っていました。
「多くのアサギマダラが、
地面すれすれを物色するように飛び回る」場面は、
旅立ちが近いアサギマダラに特徴的に見られます
(これを「地面飛翔」と筆者は呼びます)。
例年は8月下旬の日差しの強い日に見られるものですが、
今年は9月になってから見るようになりました
(いつも見るものではなく、特定の日だけに見ることができます)。
こういうときには、地面に止まって、なめ回す行為も見られます。
この日はそのような場面はありませんでした。
●SRS13141も地面飛翔をしていた例です。
●SRS13664は寄って来てストーカー飛翔をした例です。
●このとき、次々と山道を降りて来るアサギマダラを見ました。
あるものは「地面飛翔」をし、
別なものは「探索飛翔」(何かを物色するときに行う
左右ジグザグの軌跡を描く飛び方)をしていました。
SRS13667から、13671までは地面飛翔をしていた個体です。
SRS13671は雌ですが、雌も地面飛翔をします。
●SRS13701を標識しているときに現れたストーカー個体では
飛翔の様子を撮影しました。その個体は最後は花に止まりましたので、
その花に止まった姿を詳細に撮影しました。
●SRS13733は大変異常なストーカーでした。
放蝶してもやって来る、そこでまた放蝶してもまたやって来る、
と言う具合だったので、いったいいつまで止まっているのか、と
見ていたら、筆者の手に止まったまま何と1時間以上も
一緒に行動したのです。最後には自分で飛んでいきました。
「アサギマダラは普通の生物ではありえない」というのが私の
偽らざる心境です。
●SRS13778はストーカー飛翔をしました。
ストーカー飛翔の特徴は、最初は背中や首の背後を飛び始めます。
おそらくそこで安全性を確認しているのでしょう。
やがて、こちらの視野に入るように飛び始め、最後に、
手に止まったり、ネットに止まったりします。
「ストーカーにもルールがある」ことを知りました。
●SRS13900もストーカー飛翔しました。
●SRS13909もストーカー飛翔しました。
このときは、3頭が同時にネットの周囲をストーカー飛翔しました。
●SRS13936の標識中には、
2頭のストーカーが空中衝突をしました。
●SRS13953はネットに止まったストーカーの例(画像あり)。
●SRS14000はストーカー飛翔の例。
●SRS14004は手に止まったストーカーの例。
●SRS14005はネットに止まったストーカーの例。
■上記の中で、SRS13733には大変強いインパクトを受けました。
アサギマダラがいかに「特殊な生命体」であるかを思い知った例です。
■なぜアサギマダラを調べるのでしょうか。
それは、アサギマダラには「謎がある」からです。
アサギマダラは普通ではない生き物です。
しかし、その謎は「解決に手が届きそうな謎」であることが
筆者が調査をする理由の一つになっています。
■この日は遅くまで山にいて、夕食時間の8時直前にホテルに
帰着しました。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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