■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
08年8月17日に、アサギマダラの13日目のマーキング調査をしました。
■本日は終日よい天気で、途中大きな雲がゲレンデ覆うこともありましたが、温度は終始21度~24度程度で、アサギマダラにとっては過ごしやすい日だったと思われます。
■アサギマダラはSRS3686-4243の558頭に標識をしました。
グランデコの標識個体は総計2771例となりました。
一視野に10頭程度が見られるような場面にところどころで遭遇しました。
ただし、観察会を行うゲレンデでは、
一見したところ多いという印象はありませんでした。
午前中はやや落ち着かず敏感で早い動きを見せましたが、
15時以後はゆったりとした動きを見せました。
■雌は31頭で、割合は5.6%でした。すべて未交尾でした。
古い個体はいませんでした。
■翅の形に異常が見られる個体は2例いました:SRS4188雄、4139雄。
いずれも、前翅の形に左右差が見られました。
■小型の個体は4例見ました:SRS3820雄、3861雄、4077雄、4150雄。
■ヘアペンシルを出した雄が1例(SRS4131)。右側だけが出ていました。
これで今年の夏はヘアペンシル例は計4例となりました。
2771例の中の4例は0.14%にあたります。
■8月16日に446例標識したアサギマダラのうち15例を自己再捕獲しました。
これから、推定頭数は、
446×558/15=約16591
となります。
■他の日に標識した個体の自己再捕獲の全体は以下の通りです。
右側にはそれを元にした推定頭数の参考値を示します。
8月15日:14例(461例標識)。推定値は461×558/14=約18374。
8月14日:9例(439例標識)。推定値は439×558/9=27218。
8月13日:8例(237例標識)。推定値は237×558/8=約16531。
8月12日:2例(185例標識)。8月11日:1例(91例標識)。
8月10日:0例(無標識)。8月9日:1例(34例標識)。
8月8日:5例(74例標識)。8月7日:0例(無標識)。
8月6日:4例(176例標識)。8月5日:1例(32例標識)。
本日の再捕獲の総合計は60例。
この60例という値と、
昨日の8月16日までの標識総数2213例の値を用いると、
推定頭数の概算は以下のようにも計算できます;
2213×558/60=約20581。
以上を総合して、本日の推定頭数は約20000頭としました。
■SRS3931を標識しているときに、
筆者の身体の周囲を飛び回ったり、指にとまったり、ネットに止まったり
した個体がありました(雄の例です)。
このような個体は仲間の香りに惹きつけられて来たと思われますが、
筆者はこのような個体を「ストーカー」と呼んでいます。
グランデコでは例年8月中旬以後に、ストーカーが出現します。
指やネットに止まった写真があります(捕獲はせず、観察と撮影のみ)。
■11時50分に、ゲレンデで
「8/1 つちゆ HK24」
と書いた個体を再捕獲しました。これは撮影の後、
「SRS3823 デコ 8/17」と標識して放蝶しました。
福島県の土湯峠で8月1日に小柴治紀さんが標識したアサギマダラです。
同じ場所間の移動例の2例目になります。
■今日はコシアブラでの吸蜜例は見ませんでした。
■今朝の段階での北塩原村近域の予報は以下の通りでした:
降水確率は0%(~12時)、20%(12~18時)、20%(18~24時)。
天気は終日晴れ予想となっていました。
明日8月18日の予報は降水確率0%で、
12時、15時は晴れで、他は曇りとなっています。
■以上、グランデコ・アサギマダラ観察会・オフィシャルアドバイザー 栗田昌裕
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
それらを日付順に追った時系列的な表は
筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
の頁に表示してあります:
●
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)------------------------------------------------------------
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
-------------------------------------------------------------
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]<参考HP>
●
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)●
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■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
08年8月13日に、アサギマダラの9日目のマーキング調査をしました。
■1100mレベルでは朝、晴れた空が見えましたが、ゲレンデは曇りで、
10時過ぎに小雨降り始め、以後、ときに十分程度止むことがありましたが、
他は降り続けました。気温はやや低く20度程度に下がっていました。
■アサギマダラはSRS2101-2337の237頭に標識をしました。
一視野に5頭以上見られる場面が増え、
例年のようにアサギマダラが数多くいるゲレンデの状況が実現しました。
おそらくここ1、2日の間に、アサギマダラが集まって来たと思われます。
■雌は27頭で、割合は11.4%でした。すべて未交尾です。
古い個体はいませんでした。
翅の形に異常が見られる個体もいませんでした。
小型の個体も見かけませんでした。
■8月12日に標識したアサギマダラを2例自己再捕獲しました。
これから、推定値は前日が185頭ですから、
185×237/2=約21923
となります。前日の推定値は約8000頭でしたから、
1日でデコ平のアサギマダラが倍近くに増えたことが
推測されます。
昨日を兆しとし、本日をその始まりとして、
いよいよデコ平に本格的にアサギマダラが見られる日が来ました。
■参考までに、8月11日の91例中の1例、
8月6日の212例中の1例、
という具合に再捕獲しました。
これらに関して、形式的な推定を行うと、順に
91×237/1=21567
212×237/1=5044
となります。これらの推論にはより強い仮定が必要ですが、
計算結果を見ると、1万頭を超えたという推定値を
ある程度支持する値になっています。
■前日、前々日と異なり、コシアブラの樹の花には
アサギマダラを見かけませんでした。
今日はヨツバヒヨドリの花の方が魅力的だったようです。
■今朝の段階での北塩原村近域の予報は以下の通りでした:
降水確率は30%(~12時)、50%(12~18時)、60%(18~24時)。
天気は曇り/雨となっていました。
詳しく言うと、10時頃だけ晴れ、あとは曇りで、夕方は雨となっていました。
実際は、ゲレンデでは晴れを見ることなく、
最初から曇りで、10時過ぎから雨。以後、ほぼ終日雨降りでした。
しかし、小雨が降っている間でも、
アサギマダラの個体数がぐっと増えたことが分かりました。
明日の予報は降水確率30%で、12時までは曇りですが、
12時間以後は晴れとなっています。
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
それらを日付順に追った時系列的な表は
筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
の頁に表示してあります:
●
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)------------------------------------------------------------
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●
SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]<参考HP>
●
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)●
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■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
08年8月12日に、アサギマダラの8日目のマーキング調査をしました。
■9~10時台は細かい雨が降ったり、曇ったりしていましたが、
11時過ぎから、雲が切れて、青空が見えてきました。
8月にマーキングに来てから初めて磐梯山の姿が見え、
心地良い数時間を過ごすことができました。
気温は24度程度でした。
■アサギマダラはSRS1916-2100の185頭に標識をしました。
例年に比べると個体数は少なく、
ぽつりぽつりと見つけては標識をする状況です。
■雌は24頭で、割合は13.0%でした。すべて未交尾です。
古い個体はいませんでした。
翅の形に異常が見られる個体もいませんでした。
小型の個体が一例いました(SRS1975。雄)。
小型の個体は、08年には8月下旬に多く現れました。
今年はまだほとんどいません。
■ヘアペンシルの出た雄が1例いました(SRS1922)。
右側だけ出た個体でした(ヘアペンシルは両方出ている
個体は稀です)。
09年夏のデコ平では2例目になります。
本日までに628例標識した中で2例という割合です(0.32%)。
雌は古い個体1例を除くすべてが未交尾ですから、
ヘアペンシルが出ていても、交尾に直結するわけではないことが
このことから推測できます(すなわち、8月のグランデコでは、
ペアペンシルの個体を500頭に1頭くらいの割合で見るのですが、
実際にはほとんど交尾をしませんので、ヘアペンシルがそのために
使われているとは思いがたいです)。
■8月11日に標識したアサギマダラを2例自己再捕獲しました。
SRS1876とSRS1869です。
これから、推定値は前日が91頭ですから、
91×185/2=約8418
となります。すなわち、デコ平のアサギマダラは倍近くに増えたことが
推測されます。
いよいよデコ平にアサギマダラが増える兆しが見えたと言えるでしょうか。
■参考までに、8月9日の34例中の1例、
8月8日の74例中の2例、
8月6日の212例中の5例、
8月5日の32例中の1例、
という具合に再捕獲しました。
これらに関して、形式的な推定を行うと、順に
34×185/1=6290
74×185/2=6845
212×185/5=7844
32×185/1=5920
となります。これらにはより強い仮定が必要ですが、
計算結果を見ると、8418例という推定値をある程度支持する
値になっています。
■アサギマダラが好きなコシアブラの樹の一本に、
前日より多くのアサギマダラが吸蜜に来ていました。
小雨が降っているときは、ヨツバヒヨドリよりも
コシアブラに集まる傾向が見られます。
今回は1本の樹木で30頭を捕獲して標識できました。
■コシアブラに集まった雌は30例中6例で20%でした。
一方、コシアブラ以外で捕獲したアサギマダラは155例ですが、
その中に雌は18例いました。その割合は1.6%です。
これから、コシアブラには、ヨツバヒヨドリよりも
より多くの雌が集まることが推測されます。
■今朝の段階での北塩原村近域の予報は以下の通りでした:
降水確率は30%(~12時)、10%(12~18時)、20%(18~24時)。
天気は曇りとなっていました。
実際は、午前中のゲレンデでは細かい雨が降っていました。
昼頃になって日ざしが見えて来たのでした。夜には再度雨が降りました。
明日の予報は降水確率20%で、12時に晴れ間が見え、
予報では18時以後は雨で、他は曇りとなっています。
■この日は早目に下山し、標識が低いところでは雨が降っていなかった、
五色沼の柳沼、青沼、るり沼、檜原湖の湖岸などを散歩し、
風景を撮影しました。しかし、夕方になって
天気予報にはない小雨が降り始めました。
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
それらを日付順に追った時系列的な表は
筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
の頁に表示してあります:
●
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)------------------------------------------------------------
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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