一日で合計278頭のアサギマダラに標識することができた。
SRS3618からSRS3896が、この日にマーキングした個体の番号である。
そのうち雌は48頭で17.3%であった(交尾例はなし。これまでに交尾例は3例のみ)。
グランデコでの標識個体の合計は1352頭となった。
■この日は、古い個体はなかった。この日までの古い個体は4例で、
累積1631例のうちの12例までとなり、0.73%となる。
中古の個体は1例あった。その累積は12頭となり、
「古+中古」例の合計は24頭で、1631例の中では1.47%となる。
すなわち、古い印象を与える個体は2%以下である。
逆に見れば、98%以上が、新しい個体と言える。
■この日、前日の8月11日(9日目)に筆者が標識した個体のうち、
4例を同所自己再捕獲した。2日以上前に標識した個体の自己再捕獲も含めると、
自己再捕獲例は278頭のうちの28例となった。
これらの数字を用いると、昨日までのゲレンデの個体数の推定値は、
約13000~24000頭程度となった。
この推定値は幅が大きいので、ゲレンデでの個体が
前日の推定値よりさらに増えたかどうかは判定しがたい。
■以上で、10日間の標識調査を遂行したこととなったが、
過去3年の中ではアサギマダラに遭遇する確率が低く、
もっとも苦しい調査になっている。
これは、天候の異常がアサギマダラの発現に影響をした結果だと考えている。
特に、8月2日までは極めて寒い状態が続き、
8月3日以後は逆に、ゲレンデでも30度前後の高温になったことで、
いずれもアサギマダラにとっては出逢う確率を減らす作用をしたことになっている。
■過去10日の一日の平均標識頭数は163頭である。
■なお、この日は、グランデコホテル主催により、
筆者の指導による第一回アサギマダラ観察会が開催された。
これに関しては、別項に述べる。
■写真は、07年8月12日のグランデコリゾートのゴンドラ駅。
正面に見える山の中腹が標識をする場所。快晴であることが分かる。
山の名前は西大巓(にしだいてん)。標高は1982m。
毎朝、ここから山の雲の状態を撮影して後、
1390m地点を中心としたエリアに標識にでかける。

[070812]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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●SRS研究所の公式HP
<参考HP>
●グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
●2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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