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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

07年8月10日、グランデコ最初のアサギマダラの「ヘアペンシルの例」に遭遇し、左が短かった [070810。SRS3211。ヘアペンシルNo.3。デコ平]

■アサギマダラは香りを操って
相互のコミュニケーションを行っていると考えられます。
そのシンボルが雄の性標であり、
これは雄の後翅(うしろばね)の腹部に近いところにあります
黒っぽい斑紋部がそれ。
ここからフェロモンなどの香り物質を出すと言われています。
■その香り物質を有効に空中に放散するための仕組みがヘアペンシル(ヘア・ペンシル)。
これは雄にしかありませんが、ちょうど筆の穂先のような構造をしています。
平素は腹部にたたみ込んでいますが、
必要に応じてそれを腹端に出して、性標から出る物質をこすり取って、
空中に放散させる役割を果たすと考えられます。
■筆者の過去の観察によれば、アサギマダラを捕獲したときに、
このヘアペンシルを見ることができる確率は千分の1例くらいです。
すなわち、千頭見ると1頭くらいはヘアペンシルを出しています。
ただし、興味深いことに、アサギマダラの場合、
左右両方が十分に出ている例は稀です。
どちらか一方しか出ていない例が大半なのです。
■下の写真は、07年8月の福島県グランデコスキー場で見た最初のヘアペンシル例。
珍しく左右とも出ていますが、
左の方が右よりも短いことが分かります。
すなわち、右は伸びきっているが、左はそうではありません。
やはり左右差があるのです。
■アサギマダラは「不思議な生き物」です。
■このような左右差に関する筆者の考えは以下の記事で述べました。
■このブログの過去の記事で、ヘアペンシルを扱ったものは以下の3件です:
06.10/10●「アサギマダラの雄のヘアペンシルとは(アザミ吸蜜)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-164.html
07.05/11●「タオルに寄って来たオオゴマダラはヘアペンシルを出していた
(喜界島にて。オオゴマダラNo.2)・・・「ヘアペンシル考」」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-765.html
07.06/21●「姫島で出会ったアサギマダラの雄(SRS2075)には
左のヘアペンシルが出ていた(07年6月2日)
・・・片方だけ出ている理由(ヘアペンシルNo.2)」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-949.html
■奄美諸島でみかけるツマムラサキマダラの場合は、
雄をつかまえると容易にヘアペンシルを出します。
しかし、このような左右差がある例は見たことがありません。
同じマダラチョウの仲間でも、種によって事情は違うのです。
ヘアペンシルSRS3211
[070810]福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場(グランデコスノーリゾート)。デコ平。ゴンドラ駅。標高1390m。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP
<参考HP>
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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