沖縄の西の海上にある粟国島(あぐにじま)で10月20日に再確認されました。
62日間をかけて、南西に約1729km移動したことになります。
これは福島県発の個体が沖縄県で2007年に再捕獲された1例目にあたります。
沖縄地方での再捕獲としてもこれは1例目になっています。
10月14日から10月20日にかけて、
かなり多くのアサギマダラが移動したと推測されます。
実際、10月17日に、「SRS5868 8/20」が、
10月19日には、「SRS4302 8/14」と「SRS7988 9/1」が喜界島に移動しました。
喜界島には、長野県で私が放蝶したSRT2086 9/21、
愛知県で私が放蝶したSRT2337 10/5が、
いずれも10月14日に再捕獲されています。
また奄美大島への移動が10/16に確認されています。
旅立ちに遅れているアサギマダラもあるのですが、
一部のアサギマダラはかなりの勢いで南下の道を進んでいるように見えます。
■以下に、アサギMLに投稿した記事の一部を紹介します:
●[asagi:011959] 【移動情報】 グランデコスキー場 8/19
→ 沖縄県粟国島 10/20 (MM7 → ・) ♂ [デコ→粟国島]第1例
●杉本雅志さんからいただいた再確認情報に基いて、
グランデコから沖縄島の西方にある粟国島(あぐにじま)への
移動情報を示します。これはグランデコで放蝶された個体では、
2007年に沖縄県に移動が確認された第1例です。
●移動情報
グランデコスキー場 8/19 → 沖縄県粟国島 10/20
(南西方向に約1729km移動。移動日数は62日間)
標 識:MM 7 デコ 8/19
性 別:♂
標識日:2007年8月19日
標識地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場
標識者:宗像正人
備 考 :アサギマダラ特別観察会にて放蝶。
↓
再捕獲日:2007年10月20日
再捕獲地:沖縄県島尻郡粟国村(粟国島)マハナ展望台付近
再捕獲者:杉本雅志
備考 :捕獲・写真撮影。
<コメント>
●本例は、沖縄在住の杉本さんが写真を撮影して確認されました。
御本人から、私に直接御連絡をいただくことで知ることができました。
●杉本さんのメールより後半部分を引用します:
「2007年10月20日、粟国島マハナ展望台付近採集です。
沖縄地方では18~19日にかけて強い北風が吹き、
当日はアサギマダラが計4ー50頭くらい見られました。
また、スナアカネやオナガアカネなど大陸飛来トンボも採集、
渡りの可能性があるウスバキトンボ、ギンヤンマ、アカタテハ、
イチモンジセセリ、ホシホウジャクも多く見られました。
粟国島は沖縄の渡り鳥の穴場的存在です。
それでは、個体をマークされた宗像さまにも宜しくお伝え下さい」。
●粟国島は那覇市から西北に61km、名護市からほぼ西に74km
離れた海上にあります。
●本例の再確認時の画像(送付いただいたもの)は以下に示しました。
●8月19日はグランデコで特別観察会を開催しましたが、
本例はそこで放蝶された110頭のうちの一頭です(筆者の放蝶は除いた数)。
詳細は以下のブログ記事に示してあります:
「福島県裏磐梯のデコ平にて07年8月19日、
筆者の指導下でグランデコ・ホテル主催の
第二回「アサギマダラ観察会」施行 [070819]」
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-1136.html
●「グランデコ発」の個体の再捕獲データは以下の頁にまとめつつあります。
「2007年のアサギマダラの移動調査記録」
http://www.srs21.com/3d_insect/watarichou/2007_data.htm
グランデコ発の再捕獲個体は、10月22日現在、合計82例を超えています。

[070819]福島県耶麻郡北塩原村 グランデコスキー場。上は再捕獲時のMM7の画像。
■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●SRS研究所の公式HP
<参考HP>
●グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
●沖縄の自然旅行体験(SRS研究所)
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
●2007年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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