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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

大分県姫島から鳥取市までアサギマダラが314kmを5日間で移動した。移動前後の画像比較ができる例。300kmを飛んでも鮮度はあまり変わっていない貴重な例。[080526→080531。姫島。鳥取県]

■08年5月26日の朝に大分県姫島で
 筆者が標識(マーキング)を施したアサギマダラが、
 その5日後の5月31日に、鳥取県鳥取市岩戸にて、
 杉本博美さんによって再捕獲されました。
■以下に、姫島で撮影したその個体(SRS1884)の画像を示します。
 その下に、杉本さんによって再捕獲された際の画像を示します。
 掲載を許可してくださった杉本さんに感謝いたします。
■両画像を比較すると分かるように、はっきりした翅の損傷はなく、
 翅の辺縁の明らかな劣化も認めないように思います。
 314kmを移動したとは思えない鮮度です。
■秋の南下移動では、福島県のグランデコスキー場から、
 群馬県の赤城自然園まで300km余を移動すると
 かなりの鮮度の劣化が見られます。今回の例を見ると、
 その場合の劣化は、実は距離に依存していたのではなく、
 「移動にかかる日数」により大きく依存した出来事だったのか、
 と改めて破損の本質に関する理解が進んだ気がします。
 その意味で本例は貴重な示唆を与えてくれるように思います。
鳥取移動

[080526] 上の画像は、大分県東国東郡姫島村(姫島)のみつけ海岸にて撮影。
asagi再捕獲

[080531] 上の画像は、鳥取県鳥取市福部町岩戸にて撮影。
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以下に、アサギマダラのメーリングリストに報告した内容を転記します:
■ [asagi:012689] 【移動情報】 姫島 5/26 →鳥取市岩戸 5/31 (SRS1880 →S-27) ♂
 ●杉本さんから、姫島で放蝶した「SRS」マークの個体の
  再捕獲情報をご報告いただきましたので
  以下にその移動情報を示します。
 ●移動情報
  大分県姫島 5/26 →鳥取県鳥取市 5/31
  (北東方向に約314km移動。移動日数は5日間)
 ●標 識:SRS1880 ヒメ  5/26
  性 別:♂ 
 ●標識日:2008年5月26日7:49 
  標識地:大分県東国東郡姫島村(姫島)みつけ海岸
  標識者:栗田昌裕
  備考 :天候は晴れ。スナビキソウに訪花。
      破損なし。鮮度は上の中。翅の辺縁白毛は7割残存。
      腹部は正常範囲より太い(私的基準による)。画像あり。
  ↓
 ●再捕獲日:2008年5月31日12:30~12:50
  再捕獲地:鳥取県鳥取市福部町岩戸
  再捕獲者:杉本博美
  備考  :再標識(トットリ S-27 5/31)をして放蝶
 ●コメント
  1)例年、姫島からは能登半島周辺への移動再捕獲
   例がみられます。本例も、移動の方向ベクトルを
   延長すると能登半島の先端部に到達します。
   興味深い現象のように考えています。  
  2)姫島での08年のアサギマダラの移動は5月23-
   26日がピークでした。(今後、第二のピークが来る
   こともありえますが、その際には「最初のピーク」となります)。
  3)このピークの際には、再捕獲を通しての推定によれば、
   3000頭程度のアサギマダラがみつけ海岸周辺に
   いたと考えています。
   5月27日以後、個体数は半減以下に減りました。
  4)5月31日現在、姫島で放蝶されたSRS個体は
   2587頭になっています。これを含めると、
   「ヒメ」マークは全体として、3600頭以上が
   放蝶されました。
   6月1日には、姫島小学校の生徒さんによる
   標識も予定されています。
  5)北上移動中の姫島では、アサギマダラの集まる植物は、
   スナビキソウが主ですが、生育中のフジバカマ群落で
   も十頭~数十頭程度の個体が観察される日があります。
   5月30日からは、ウツギの仲間(サラサウツギ、
   ベニハナバイカウツギ)にも多く集まるように
   なりました。ムラサキ科のワスレナグサも乾燥した場合に
   は訪花植物となります。
   今年はトベラへの訪花はほとんど観察されていません
   (過去には見られることがありました)。
■以上 「姫島のアサギマダラを守る会」 栗田昌裕・記。
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タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP
<参考HP>
2008年のアサギマダラの動向は直下の頁をごらんください:
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
本例の記録もそこの表にまとめてあります。
姫島の自然旅行体験(SRS研究所)
姫島のアサギマダラを守る会の紹介
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
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