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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

福島県グランデコでのアサギマダラのマーキング17日目(8月22日)は雨降りの日で76頭標識。雌は6頭(交尾済0頭)で7%。翅の変形は0%。気圧変動とアサギマダラの活動との関係の調査を開始。デコ累計5560頭。[080822。SRS8811-8886。福島県。デコ平]

■08年8月22日(金曜日)は、08年のグランデコスキー場での
 アサギマダラのマーキングの17日目でした。
 この日はSRS8811からSRS8886までの
 76頭にマーキングをしました。
 写真はその途中のSRS8880の画像です。
SRS8880
[080822] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
■この日は姫島の「アサギマダラを守る会」の中城さんから電話をいただき、
 姫島は7月29日が最後にアサギマダラを確認されたとのことでした。
 例年より遅くにアサギマダラを見たことになります。
 (例年は7月上旬が最後)。)
■本日は、「4日連続の雨→好天の1日→雨の日→ほどほどの日→雨の日」、
 と続いて、再度雨の日となりました。7日目の雨天です。
 ただし、午後は曇りから晴れ空も出て来ました。
 地域の天気予報では、午前60%→午後40%→夜60%
 という降雨確率で、終日、雨傘マークがついていました。
 (平地の)予想気温は24度C。
 結果は午前中は予報通りで雨天。午後になって曇りに転じました。
 そこで午前中は持ち込んだ仕事をして、午後1時からゲレンデに赴きました。
■ゴンドラからは標高1200-1300mレベルで、
 7頭ほどアサギマダラを見ました。前日よりは期待ができそうです。
 ゴンドラ駅の気温は、13時半過ぎに16.5度Cで前日とほぼ同じ値。
 雨はほぼ止んでいますが、温度が低いのは同様です。
■ゲレンデに接するカラマツの高い梢に止まっていた
 アサギマダラが、「宿替え飛翔」でふらついているのを見ました。
 つなぎ竿よりも高いところでしたので、
 捕獲して標識することは困難な位置でした。
■石川県から来られた堀さんにお会いしました。
 秋に宝達山で標識をされるそうです。
 筆者のグランデコの報告をメールで読んでおられるとのこと。
■雨は上がっていますが、温度が低いので、
 アサギマダラは極めて少数しか見られません。
 ただし、そこそこアサギマダラがいるポイントがあったので、
 上記のように76頭が標識できました。
■しかし、空には青空も見えて来ましたが、
 雲が根強い上に、温度が低い状態が回復しないためか、
 アサギマダラは基本的には「シンクロして出て来ない」
 状態でしたので、16時には下山を決心しました。
今年はアサギマダラの集団行動のシンクロ(共鳴)の度合いが
 例年よりも高いと感じています。
■明日は、低気圧が移動するため、
 東北地方は全域で夕方に雨になる確率が高くなる。
 福島県は20%も降雨予想。温度は20度が最高音と予想される。
 やはり温度が低いことが問題だ。
 2008年の東北は雨が多く「寒い夏」になりつつあります。
■この日は標高の低めのところで標識をしました。
■本日標識した76頭のうち雌は6頭で、比率は7.9%。
 雌比率としては非常に低目の値でした。
 雌比率は日によって
 15%、15%、23%、16%、24%、
 24%、8%、6%、7%、17%、0%、7%と推移しています。
■交尾痕のある雌個体は0頭でした。
■ヘアペンシルの出た雄個体は0頭。
■翅の変形は0例。
■「中古の個体」は0例。「古い個体」も0例。
■「病気」の個体も1例。
■前日は1例放蝶しただけでしたので、
 その再捕獲は(もちろん)ありませんでした。
 ですから、前日例を用いた個体数推定はできません。
 以下で、より大局的な個体数推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
 A0、B0、C1、D0、E0、F0、G0、H0、
 I0、J1、K0、L0、M0、N0、O1、P0、
 となり、その合計は3例です。
 この数が小さいので、以下の推定は信頼度が低いものです。
 あくまで参考として述べましょう。
 筆者の標識した個体は累積で昨日までに4894例ですから、
 推定値は
 5484×3/76=138928(頭)[=約14万頭]
 となります。すなわち、
 8月21日(=前日)には約14万頭程度のアサギマダラが
 「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」
 にいたと推定されます。
 8月20日の再捕獲による8月17日の推定値は
 約6万頭でした。
 今日の方法による推定値14万頭という値は
 個体数が増えたことよりも、再捕獲の数が少ないための
 過剰推定(overestimation)と思われます。
 意味があるとすれば、推定頭数は減少傾向にあるのではなく、
 増加傾向にある可能性があるということであろう。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は0頭でした。
 これが少ないことは、全体の個体数が増えたという
 予想に矛盾しません。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は4例でした。
 これは筆者の放蝶した個体の再捕獲数に比べると
 多めに見えます。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
 は増えたままで著変なし。
■鱗粉のある場所の全体が普通より黒っぽい個体の例は、
 SRS8818♂、8854♂。
■本日から、気圧測定を折々にすることとした。
 アサギマダラは気圧を認識しているのではないかと推測するからだ。
 本日の気圧は893hPa(ヘクトパスカル)と低い。
 今後、気圧変動とアサギマダラの活動との相関を見ていきたい。
■明日の8月23日は、低気圧が動くため、
 東北地方は全体的に雨になるという。
 しかも、夕方に雨になる確率が高まるという。
 今朝の局所予報では、降雨確率は70%だった。
 ローカルなテレビでの予想は、福島県の降雨確率は20%で、
 最高温度は20度とのこと。
 2008年8月半ばの暗く寒い夏は異常なことに、
 下旬になってもまだまだ終わらない。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP
<参考HP>
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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