アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

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【ほぼ完全版】福島県グランデコでのアサギマダラのマーキング28日目(9月2日)は曇りがちな天候で900頭に標識。グランデコで標識1万1千頭突破。推定頭数は約6万頭。標識率は16%。小さい個体が12%。旅立ちの朝。ハングライダー飛翔。地面飛翔。数多くのストーカー飛翔。筆者の手に1時間も止まって一緒に行動した異常ストーカーの例。空中衝突するストーカー。アサギマダラは「手が届きそうな謎」。安達太良山からの再捕獲2例。デコ累計11174頭。[080902。SRS13601-14500。福島県。デコ平]

■08年9月2日(火曜日)は、08年のグランデコスキー場での
 アサギマダラのマーキングの28日目でした。
 SRS13601からSRS14500までの
 900頭を標識することができました。
[080902] 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 グランデコスキー場。デコ平。
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■ゴンドラを用いないで上っていくときに、
 今年初めてイチモンジセセリを見かけました。
 この蝶も一種の「渡り」をすることが知られており、
 南方から徐々に生息範囲を拡大し、
 東北に到ります。
■薄曇りの天候のもと、
 ゲレンデに上がっていく途中で、次々と南方に
 移動するアサギマダラに出遭いました。
 「旅立ちの朝」と言えます。
 雲が空に広がっていましたが、青い空も一部見え、
 大変美しい色彩でした。
■旅だっていくアサギマダラは、
 地面に比較的近いところを進んでいく個体と、
 高く舞い上がって進む個体との両方が見られます。
 後者は、ハングライダーのような飛び方をします。
 高く舞う個体は、斜面の上などの場所で、
 高く飛ぶことを選択するのだと思われます。
■ゲレンデでは美しいエゾリンドウが咲き始めようとする
 場面を見ました。エゾリンドウはデコ平湿原には多い
 のですが、ゲレンデではところどころでみかけるだけです。
■本日標識した900頭のうち雌は36頭で、比率は4.0%。
 雌比率はひと夏を見ると低めの割合でした。
■小さい個体は最初の400頭の中でのみ記録しましたが、
 その数は46頭あり、11.5%であり、
 この日が一番多いという印象を受けました。
 (小さい個体とは、油性ペン「マッキー」のキャップの
 長さよりも前翅長が短い個体のこと)。
■病気の個体は1例ありました(SRS13772)。
■「中古」個体は4例で、SRS13704♂、14015♂、
  SRS14166♂、14171♂(黒化個体)。
 「古」個体はありませんでした。
 「中古+古」を合わせて4例で、割合は0.4%でした。
■ヘアペンシルを出した♂個体はありませんでした。
■翅に変形のある個体はSRS13647♂、13874♂、
 14035♂、14048♂、14083♂、14220♂、
 14299♂、14350♂の8例。
 900例中の0.9%で1%以下でした。
このうちSRS13874♂は、左後翅が非常に小さい個体です。
■本日の900例のうち、
 前日の9月1日の標識のある個体の再捕獲は12例でした。
 前日は838例に標識をしましたから、
 838×900/12=62850頭(=約6万頭余)となります。
 以下には、長期的に意味のあると思われる推定をしましょう。
■標識日を日付順にA、B、C、・・・とすると、各日の分の再捕獲は
 A0、B4、C1、D6、E2、F4、G6、H5、I1、
 J6、K7、L0、M4、N0、O8、P0、Q1、R0、
 S10、T13、U19、V10、W9、X11、Y8、Z12
 となり、その合計は
 0+4+1+6+2+4+6+5+1
 +6+7+0+4+0+8+0+1+0
 +10+13+19+10+9+11+8+12
=5+12+12
 +13+12+1
 +42+30+20
=29+26+92
=147例です。
 筆者の標識した個体は累積で昨日までに10274例ですから、推定値は
 10274×900/147=62902(頭)[=約6万頭余]
 となります。この値は上の推定値とよく合致しています。
 この結果から、
 前日には約6万頭程度のアサギマダラが
 「ゲレンデ周辺(見えないところも含めた仮想領域)」にいたと推定されます。
■標識率は900例中147例として、16.3%でした。
■当日筆者が放蝶した個体の自己再捕獲は9頭でした。
■筆者以外の人が標識した個体の再捕獲は20例でした。
■白い部分が多い個体(白い部分の斑紋模様が派手に見える個体)
 は減ったように見えています。
 鱗粉のない場所が色白ではあるが、
 「派手に見える個体」とは異なる例としてSRS14080♂
 が挙げられます。
 また、派手に見える個体には黒化個体に近いものがあるのですが、
 SRS14100♂は、派手に見えるのですが、黒くはない個体の例です。
■鱗粉のある場所の全体が普通より黒っぽい個体(黒化個体)の例は、
 18例記録されました(ただし、最初の400頭の中でのみ記録をしました)。
■赤みが強い個体としてはSRS14071が注目されました。
■福島県の安達太良山から来た個体を2例再捕獲しました。
 ●「あだたら HK60 8・14」を11時40分に再捕獲しました。
  「SRS13792 デコ 9/2」と書いて放蝶しました。
 ●「あだたら HK53 8/2」を15時35分に再捕獲しました。
  「SRS14129 デコ 9/2」と書いて放蝶しました。
■ストーカー個体(向こうから寄って来て
 飛び回ったり止まったりする個体)が数多くありました。
 以下はすべてを記載したものではありませんが、
 どの程度多いかを示すことができれば幸いです。
 ●SRS13615♂は周囲を飛び回りました。渡りを始めた蝶は、
 何もしないでも寄って来る性質がありますが、
 ネットを動かすともっとよく寄って来ます(タオルを回せばもちろん
 来ますが、タオルを回すまでもないのです)。
 ●SRS13616♂、13618♂も同様でした。
 ●SRS13617は雌ですが、同様の行動を取りました。
 雌はみかける個体数が少ないのですが、
 やはり旅立ちを開始しています。
 ●SRS13633♂は地面の上30センチくらいのところを
 徘徊するように飛んでいました。
 このとき、同時に4頭が同じような行動を取っていました。
 「多くのアサギマダラが、
 地面すれすれを物色するように飛び回る」場面は、
 旅立ちが近いアサギマダラに特徴的に見られます
 (これを「地面飛翔」と筆者は呼びます)。
 例年は8月下旬の日差しの強い日に見られるものですが、
 今年は9月になってから見るようになりました
 (いつも見るものではなく、特定の日だけに見ることができます)。
 こういうときには、地面に止まって、なめ回す行為も見られます。
 この日はそのような場面はありませんでした。
 ●SRS13141も地面飛翔をしていた例です。
 ●SRS13664は寄って来てストーカー飛翔をした例です。
 ●このとき、次々と山道を降りて来るアサギマダラを見ました。
 あるものは「地面飛翔」をし、
 別なものは「探索飛翔」(何かを物色するときに行う
 左右ジグザグの軌跡を描く飛び方)をしていました。
 SRS13667から、13671までは地面飛翔をしていた個体です。
 SRS13671は雌ですが、雌も地面飛翔をします。
 ●SRS13701を標識しているときに現れたストーカー個体では
 飛翔の様子を撮影しました。その個体は最後は花に止まりましたので、
 その花に止まった姿を詳細に撮影しました。
 ●SRS13733は大変異常なストーカーでした。
 放蝶してもやって来る、そこでまた放蝶してもまたやって来る、
 と言う具合だったので、いったいいつまで止まっているのか、と
 見ていたら、筆者の手に止まったまま何と1時間以上も
 一緒に行動したのです。最後には自分で飛んでいきました。
 「アサギマダラは普通の生物ではありえない」というのが私の
 偽らざる心境です。
 ●SRS13778はストーカー飛翔をしました。
 ストーカー飛翔の特徴は、最初は背中や首の背後を飛び始めます。
 おそらくそこで安全性を確認しているのでしょう。
 やがて、こちらの視野に入るように飛び始め、最後に、
 手に止まったり、ネットに止まったりします。
 「ストーカーにもルールがある」ことを知りました。
 ●SRS13900もストーカー飛翔しました。
 ●SRS13909もストーカー飛翔しました。
 このときは、3頭が同時にネットの周囲をストーカー飛翔しました。
 ●SRS13936の標識中には、
 2頭のストーカーが空中衝突をしました。
 ●SRS13953はネットに止まったストーカーの例(画像あり)。
 ●SRS14000はストーカー飛翔の例。
 ●SRS14004は手に止まったストーカーの例。
 ●SRS14005はネットに止まったストーカーの例。
■上記の中で、SRS13733には大変強いインパクトを受けました。
 アサギマダラがいかに「特殊な生命体」であるかを思い知った例です。
■なぜアサギマダラを調べるのでしょうか。
 それは、アサギマダラには「謎がある」からです。
 アサギマダラは普通ではない生き物です。
 しかし、その謎は「解決に手が届きそうな謎」であることが
 筆者が調査をする理由の一つになっています。
■この日は遅くまで山にいて、夕食時間の8時直前にホテルに
 帰着しました。
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP
<参考HP>
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
(一日一押し)→

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