兵庫県豊岡市の三川山まで27日間で337km移動しました。
これは09年の姫島からの北上移動の6例目となります。
アサギマダラのMLへの筆者の報告より引用します:
■[asagi: 014429] 【移動情報】大分県姫島 5/24
→ 兵庫県豊岡市日高町 6/20
(SRS1099ヒメ→撮影) ♂。
北東方向に27日間約337kmの移動。
09年の姫島からの北上移動の6例目。
●山本さんから、原さんの再確認された「SRS ヒメ」マークの
個体の情報をいただきましたので、移動情報を示します。
●移動情報
大分県姫島5/24 → 兵庫県豊岡市日高町 6/20
(東北方向に約337km移動。移動期間27日)
●標 識: SRS 1099 ヒメ 5/24
性 別: ♂
●標識日:2009年5月24日11:00
標識地:大分県東国東郡姫島村金(かね)
標識者:栗田昌裕
備考:乾燥したスナビキソウに集まった個体。画像あり。
破損なし。鮮度は上の中。
↓
●再捕獲地:兵庫県豊岡市日高町町水口、三川山への林道、alt:760m付近
再捕獲日時:2009年6月20日 9:52
再捕獲者:原 直樹(近畿大学学生)
状況:三川山にゼフ採集に行ったところ標識のあるアサギマダラを発見
標識面の写真撮影後、追記せず放チョウ。
●<コメント>
(1)再捕獲および御報告ありがとうございました。
山本さん、画像をメールにて下記宛に送っていただけると幸いです。
(2)金沢市医王山標高700mでの再捕獲に続いて、
三川山760mの標高で再確認していただき、
ありがたく思いました。これで姫島からの移動は、
海岸にて4例、山地にて2例確認されました(いずれも♂です)。
(3)三川山の状況について無知でしたので、検索をしてみました。
あるHPによると:
http://t-tomoda.sakura.ne.jp/blog/archives/cat2/
06年8月14日、06年8月6日、
05年7月18日(多)、05年7月19日(多)
07年8月4日(多)、07年8月4日(多)、との記載があります。
(多)=「アサギマダラが多い」ことです。
別なHPでは:
http://www2.ocn.ne.jp/~tateiwa/2005diary.htm
05年10月22日、「多くのアサギマダラが集まっている。
・・・マーキング個体を一頭確認する」との記載もあります。
8月16日、6月16日、6月12日、5月28日にも記載があります。
ヨツバヒヨドリもあるようですし、春から秋にかけて、
コンスタントにアサギマダラが滞在する条件が揃っている様子が
伺われ、興味を持ちました。
(4)本例によって、2009年の姫島からの北上移動は6例になりました。
出発日の順に再整理すると以下のようになります。
(SRS1355は、先にSRS1358と報告しましたが、
画像を送っていただいた結果、
SRS1355であることが分かりましたので、訂正します)。
1■S.C 45 ヒメ 5/11 → うの ツルガ 5/26 456km移動 15日間
姫島5/11(中城信三郎) → 福井県敦賀市5/26(宇野弘子・重明)
2■SRS 188 ヒメ 5/22 → ミリコ220 すずかわうら6/13 661km移動 22日間
姫島5/22(栗田昌裕)→ 石川県珠洲市高屋6/13 (砂山美里子)
3■SRS 645ヒメ 5/23 → ミリコ135 すずたかや6/8 655km移動16日間
姫島5/23(栗田昌裕) → 石川県珠洲市高屋6/8 (砂山美里子)
4■SRS 1099 ヒメ 5/24 → (撮影) 6/20 337km移動27日間
姫島5/25(栗田昌裕) → 兵庫県豊岡市日高町三上山6/20(原直樹)
5■SRS 1355 ヒメ 5/25 → *** 6/16 561km移動22日間
姫島5/25(栗田昌裕) → 石川県金沢市医王山6/16(細沼宏)
6■S.C 129 ヒメ 5/26 → ミリコ174 すずじけ6/12 661km移動17日間
姫島5/26(中城信三郎) → 石川県珠洲市寺家6/12(砂山美里子)
他に、上五島から姫島に来た例がありました。
7■MG 246 上五島 5/15 → SRS444 ヒメ 5/22 260km移動7日間
上五島5/15(野下広人)→ 姫島5/26(中城信三郎)
(5)1■の平均移動距離は30.4km/日。
2■では30.0km/日
3■では40.9km/日
4■では12.5km/日
5■では22.5km/日
6■では38.9km/日
7■では37.1km/日、となりました。
(6)7例のいずれも移動方向は、「北東」で、しかも「東北東に近い方向」に
「見事に」揃っており、この移動の示す矢印は「姫島-能登ライン」とも
「姫島-北東北地方ライン」とも呼べそうな方向に乗るベクトル群を
形成しています。
こういう結果が蓄積されてくると(この傾向は毎年見られており、単なる
偶然とはとても思えないので)、少なくともこの時期の姫島を経由する
アサギマダラは、「地勢を読む力と方向を読む力との両方をかなり高い
レベルで備えているのであろう」という印象を強く持ちます。
(7)2009年の移動個体のリストは
筆者のHPの「2009年の移動調査記録」の頁に表示してあります:
SRS研究所の公式HP
<参考HP>
●2008年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
●グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
●群馬県の自然旅行体験(SRS研究所)
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
■ランキングのために次の2つをそれぞれ一押ししていただければ幸いです:
(一日一押し)→

