08年8月5日からアサギマダラのマーキングを開始しました。
ここでの筆者による標識調査は6年目になります。
1年に一回夏場にここに来るのですが、
1年ぶりに来る度に高原の爽やかさ、快適さを感じることができます。
■07年の8月の初旬は、グランデコでは
気温が低い状態で始まり、気象条件も不良で、
5日まではアサギマダラの個体数が極めて少なく、
6日からやっと少しずつ増えて行ったという状況でした。
■08年には、8月6日の時点ですでに
そこそこのアサギマダラの個体数がいるように思われました。
この年は4時間の間に計173頭に標識しましたが、
この数字は、取材陣の人と一緒に行動しましたので、
平素の活動から見るとセーブした数字になっていました。
■09年は、デコ平に行ったのがすでに15時半を過ぎていたので、
実質15分ほど主要な箇所を見ただけですが、
温度も24度から26度の間で、最適と言え、
ヨツバヒヨドリも比較的よい状態で開花を迎えており、
アサギマダラも日照条件がよいところでは1平方mに
5頭ほどを見かけることができ、シーズンの始めの状況としては
期待できる状態でした。
■結局SRS1473から、SRS1504までの32頭に標識。
特に古い個体は見られませんでした。
そのうち雌は4頭で、12.5%の割合でした。
雌はいずれも未交尾。
羽化に失敗して前翅が変形した個体が1個体いました(3.1%。雄)。
■以上から、
09年のデコ平のアサギマダラの個体数は、8月上旬の段階では、
07年よりも多個体数がより多く、08年と同程度ではないかと
推測されました。
■気象条件としては、東北地方はまだ梅雨開けしておらず、
梅雨開け宣言が例年より2週間も遅れています。
裏磐梯でも雨が続いていましたが、3日前から晴れ始めたとのこと。
8月6日は、西大巓の上には雲がかかって、ゲレンデは曇り傾向でしたが、
空の一角には青空を見ることができ、蝉もよくなき、よい条件でした。
■ただし、沖縄に台風8号が接近しつつあり、その影響で、
天候が崩れるとの予想が出ています。
■ゲレンデで見た蝶は、ゴンドラ下駅で、ミヤマカラスアゲハ、エルタテハ。
ゴンドラ上駅のレベルでは、ミドリヒョウモン、ヒメキマダラヒカゲ、
モンキチョウ。ただし、ヒョウモン類は数頭見た程度です。
他にアキアカネが若干飛んでいるのを見ました。
花はノリウツギ、リョウブが咲いています。
ホオの実がよくついているのは今年の特徴です。
猪苗代から裏磐梯に行く途中では、ノウゼンカズラ、アメリカノウゼンカズラ
がいずれも満開で美しく咲いていました。
オオハンゴンソウも、この時期の例年よく繁茂していました。
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
それらを日付順に追った時系列的な表は
筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
の頁に表示してあります:
●2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]
<参考HP>
●2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
●グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
●3Dアサギマダラの世界(SRS)
●SRSアサギマダラ生態図鑑
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