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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

福島県のグランデコでのアサギマダラのマーキング情報。2日目は212頭に標識。雌は31頭で14.6%。前日の第一印象より少ないことが分かった。土湯から飛来したアサギマダラを再捕獲。雌は14.6%。翅の形態異常は0.5%。前日の推定頭数は約2000頭で、前年同時期の10分の1以下。花、蝉、鳥などの状態。[09年08月06日。SRS1505-1716。福島県。デコ平]

■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
 08年8月6日に、アサギマダラの2日目のマーキングをしました。
■天候は時に雲が全天を覆うことはありましたが、
 基本的には晴れでした。
■前日の8月5日には、
 前年の8月5日と同程度のアサギマダラがいると
 思われたのですが、それは20分程度のチェックでそう思っただけで、
 本日改めて時間をかけて調べて見ると、
 昨日よりずっと少ない数であることが分かりました。
■SRS1505から、SRS1716までの212頭に標識しました。
 このうち古い個体は3頭(♀1、♂2)見られました。1.4%です。
 雌は31頭で、14.6%(前日は12.5%)の割合でした。
 雌はいずれも未交尾で、これは前日と同様です。
 翅の形態に異常を認めた個体は2頭(1♂、1♀)いました(0.9%)。
 翅色に黒みの強い個体は1頭(♂)いました(0.5%)。
■前日標識したアサギマダラのうち、本日再捕獲できたのは2頭のみでした。
 すなわち、前日放蝶した32頭は、
 2/212頭の割合で再捕獲されたことになりますから、
 簡易な拡散モデルによる前日の推定頭数は、
 323×212/2=2261頭(=ほぼ2千頭)
 となります。すなわち、昨日は2000頭程度が
 いたことになりますが、08年の8月7日の推定値は
 約3万頭でしたから、今年は10分の1以下の頭数と
 なります。今後の推移に大いに興味が持たれます。
■11時に移動個体を再捕獲しました。
 「HK11 つちゆ 8/1」と記載してある個体です。
 これはおそらく福島県福島市の土湯温泉町のどこかで
 小柴治紀さんが放蝶した個体と思われます。
 「SRS1566 デコ 8/6」と上書きして再放蝶しました。
 今年最初の再捕獲個体です。
■気象条件としては、東北地方はいまだ梅雨開けしていません。
 沖縄では台風8号が接近しています。
■ゲレンデで見た蝶は、ゴンドラ上駅のレベルでは、
 ミドリヒョウモン1、ウラギンヒョウモン数頭、クジャクチョウ1、
 オオウラギンスジヒョウモン1、
 ヒメキマダラヒカゲ1、ヒカゲチョウ数頭、クロヒカゲ1、
 モンキチョウ約10、ヒメシジミ2、
 ヒメキマダラセセリ2、などを見ました。
 トンボ科では、多くのアキアカネのほかにノシメトンボを見ました。
■ゲレンデでは、アサギマダラが集まるヨツバヒヨドリは
 まだ4分咲き程度です。例年よりやや開花時期が遅れています。
 いずれどんどん繁茂して開花するクロヅルは、
 笹原の中で一部に白い花が開花しています。
 ヤマハハコは、まだつぼみのところが多く、
 開花はこれから、という印象です。
■ユキザサの実は黄緑色からやや黄色みを帯びた色に移行中です。
 ナルコユリは濃い緑の実が成長しています。
 エンレイソウも実が出来ています。
■アザミの仲間やゴマナは夏の終わりに後半なエリアで
 開花を見るのですが、まだ開花しているところはありません。
 コウゾリナやブタクサやハンゴンソウも開花が見られませんが、
 これは例年より明らかに遅い成長と言えます。
 日照時間が少なく、降雨が多かった今夏特有の出来事かもしれません。
 ただし、イワガラミは開花が終わっています。
 ヤマニガナも穂すらきちんと形成されていない段階です。
 ススキの穂はゲレンデではまだ見られませんが、
 標高の低いところでは穂が少し見え始めています。
 ススキは秋が近づくにつれ、
 どんどん成長していくはずです。
■夕方に時間があったので、小野沢湖畔を散歩しました。
 家屋の花壇や畑では、ルドベキア、フロックス、タチアオアイ、
 アリストロメリアなどが美しく咲いていました(園芸花)。
 まだアジサイが咲いているところもありました。
 外来植物であるオオハンゴンソウ、オオアワダチソウの群落を、
 園芸花として育てている場所もありました。
 雑草であるツリフネソウやキツリフネソウも
 一部では開花が見られました。
■蝉はゲレンデではおそらくエゾゼミの仲間が主体です。
 ミンミンゼミがときどき割り込んで鳴きます。
 ゲレンデの下ではひぐらしも鳴いていました。
 蝉は日ざしの有無に敏感に反応しますので、
 その鳴き声の状態は天候変化の目安としても注目に値します。
■鳥ではウグイスとホトトギスが盛んに鳴いています。
■知人のSA氏が小学生のお子さんとゲレンデを訪れて
 アサギマダラ2個体を初標識して東京に戻りました。
 どこかで再捕獲されるといいと思います。
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
 それらを日付順に追った時系列的な表は
 筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
 の頁に表示してあります:
   ●2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]
<参考HP>
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
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