アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

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福島県のグランデコでのアサギマダラのマーキング情報。15日目の標識頭数は511頭。推定値は約23000頭。雌は8.8%(既交尾1頭)。古い個体0.4%。曇り途中小雨。気温は良好。今年は森への帰宅時間が早い。ヨツバヒヨドリのエリアの縮小と矮小化に関するコメント。09年は08年の約3分の1の推定頭数。梅雨開け宣言がまだ出ていない気候下での植物の開花のずれ。[09年08月19日。SRS4710-5220。総計3748頭。福島県。デコ平]

■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
 08年8月19日に、アサギマダラの15日目のマーキング調査をしました。
■本日は終日曇り日で、途中1時間ほど小雨が降りました。
 気温は21~23度程度で、アサギマダラには無理のない日だったと思われます。
■アサギマダラはSRS4710-5220の511頭に標識をしました。
 グランデコの標識個体は総計3748例となりました。
 一視野に10頭程度が見られる場面はありませんでした。
 午前中はゆったりした動きをしていましたが、
 13:00頃から小雨が降り、以後は、落ち着かない様子でした。
 例年は17:00頃でも活動が観察されるものですが、
 今年は16時頃になるとほとんど「おうちに戻る」状態で、
 そそくさと森に飛来する様子を見ます。
 やや遅れて花に止まっている個体も、近づくとかなり遠い距離から
 察知して、飛び去っていきます。「店じまい」が例年より早いのです。
 例年と性質が違う理由は不明です。
■雌は45頭で、割合は8.8%でした。
 1例のみ既交尾でした(筆者の記法では- + -)。
 この既交尾例は「古い個体」ではありませんでした。
■古い個体は2例いました(SRS4838雄、SRS5081雄)。0.39%です。
■翅の形に異常が見られる個体は1例いました(SRS5041雄)。
 0.20%です。右前翅に変形が見られました。
■小型の個体は4例見ました:SRS4766雄、4801雄、4921雄、4937雄。
 0.8%です。少しずつ増えて来た印象です。
■ヘアペンシルを出した雄は0例でした、
■黒みの強い個体が1例いました(SRS4974雄)。0.19%です。
■8月18日に466例標識したアサギマダラのうち18例を自己再捕獲しました。
 これから計算すると、推定頭数は、
 466×511/18=約13229
 となります。
■他の日に標識した個体の自己再捕獲の全体は以下の通りです。
 右側にはそれを元にした推定頭数の参考値を示します(これらはあくまで参考です)。
 8月17日:4例(558例標識)。推定値は558×511/4=約71285
 8月16日:13例(446例標識)。推定値は446×511/13=約17531
 8月15日:11例(461例標識)。推定値は461×511/11=約21415。
 8月14日:10例(439例標識)。推定値は439×511/10=約22433。
 8月13日:4例(237例標識)。推定値は237×511/4=約30277。
 8月12日:3例(185例標識)。8月11日:1例(91例標識)。
 8月10日:0例(無標識)。8月9日:0例(34例標識)。
 8月8日:1例(74例標識)。8月7日:0例(無標識)。
 8月6日:4例(176例標識)。8月5日:2例(32例標識)。
■本日の再捕獲の総合計は70例でした。
 この70例という値と、
 昨日の8月18日までの標識総数3237例の値を用いると、
 推定頭数の概算は以下のようにも計算できます;
 3237×511/70=約23630。
 以上を総合して、タイトルでは、本日の推定頭数は約23000頭としました。
■他個体の標識中に周囲を飛び回る「ストーカー」(雄)が一例ありましたが、
 無視しました。時間の節約のため、特に撮影はしませんでした。
■他地域からの再捕獲はありませんでした。
■コシアブラでの吸蜜例を2例見ました。
 コウゾリナで吸蜜するアサギマダラを撮影しました。これは珍しいことです。
■ゲレンデでは、ゴマナの生育や開花が例年より遅れているように見えます。
 アザミは丈は場所によって2.5mにも伸びていますが、
 やはり開花は遅れているようです。コウゾリナも遅れがちです。
 他に遅れていると思われるのはハンゴンソウです。これは伸張も開花も遅れています。
 実に関して言うと、ナナカマドの実の色づきが遅れています。
 カエデ類の色調も、例年はそろそろ変化を見始めますが、
 今年はまだまだ変化したとは言えない状態です。
 秋の始まりが遅くなる気配を感じています。
 また、今年はアオダモの木に実がついていないのが例年と異なる点です。
 同様なことはサワグルミにも言えます。
 アオダモやサワグルミの実が見られないのは初めての体験です。
 ただし、今年はホウノキには実がついています。
 樹木の結実には何らかの周期現象があるのでしょうか。
 クロヅルはどんどん成長して、開花を終えて実をつけています。 
 ツルアジサイやイワガラミは8月5日に筆者が来たときにはすでに開花が
 終わっていましたが、これらはここ数年、開花が早まっているように見えます。
■東北地方は例年になく梅雨開けが遅れ、
 まだ梅雨開け宣言が出されていない異常事態ですが、
 このような気候変動が植物毎に異なる影響を与えていることが
 毎年の観察比較から見えて来ます。
■アサギマダラを誘引しているヨツバヒヨドリは、
 観察会が主に行われている標高1400mあたりでは
 5-6割以上の開花度となりました。
 標高が1200mのレベルでは全開になっています。
 一部には綿毛状態になっている株も見えます。
■ヨツバヒヨドリは、観察会が行われている場所では、
 過去と同様によく繁茂していますが、ゲレンデ全体で見ると、
 随所で、他の植物に場所を譲っている傾向が見られます。
 特に1200mレベルではイタチハギにすっかり置換された
 エリアがあります。
 また、1300mあたりの群落では、
 特に他の植物に占拠されているわけではないのに、
 背丈が矮小化している株が多いように見えます。
 これはゲレンデが作られてからの年数の蓄積によって、
 徐々にそのような変化が生じている可能性もあります
 (参考:セイタカアワダチソウの群落でも、歳月とともに矮小化する傾向がある)。
■アサギマダラはもろもろの情報をもとに判断すると、
 今年の夏は全国的に頭数が少ないように見えます。
 東北もその傾向に準じているかもしれません(まだ最終結論は出ていませんが)。
 昨年(=2008年)のほぼ同時期のグランデコでの推定頭数は6万頭前後でしたから、
 現状では、その3分の1となっています(ただし、昨年は頭数の多い年でした)。
 ただし、それでも、これほど多くのアサギマダラが見られるところは、
 東北では他には見られないのではないかと思います。
 もしかしたら、(今年に関しては)日本全体でも唯一かもしれないとも思います。
■ヨツバヒヨドリ群落がアサギマダラを惹きつける力は、
 その株数と比例するとも考えています。
 というのはアサギマダラを誘引するPA物質のエリアにおける総量が
 株数とほぼ対応すると思われるからです。
 その意味で言うと、ゲレンデ全体の誘引力は落ちている可能性があります。
 しかし、観察会が行われている局所エリアでは、
 ヨツバヒヨドリが十分繁茂していますので、
 アサギマダラがちゃんと集まっているために、
 ゲレンデ周辺のエリア全体の変動は見えていないのです。
■エリア全体としてのアサギマダラの頭数変動変化を見るには、
 筆者が行っているような何らかの数理的な手法での頭数推定が必要です。
 本来は全国の複数の場所で頭数推定を同時期に行うとさまざまなことが
 解明されると思うのですが、現状では残念ながら、
 このような推計を実行しているのは筆者しかいないように思えます。
 それでも年数を重ねることで、
 より有意義な議論が出来る元データになるものと考えています。
■今朝の段階での北塩原村近域の予報は以下の通りでした:
 降水確率は10%(~12時)、20%(12~18時)、10%(18~24時)。
 天気は全体としては「曇りと晴れ」と予想されており、
 3時間ごとの予想はすべて「曇り」となっていました。
 結果は、13時過ぎに1時間ほど小雨が降ったのでした。
 明日8月20日の予報は降水確率10%で、
 全体の予想は「曇りと晴れ」ですが、3時間ごとの予想では、
 昼間はすべて曇りで18時以後は雨となっています。
■グランデコのアサギマダラ観察会は8月8日から23日まで連日行われますが、
 昨日までの標識の総計は1000頭を超えているとのことです。
 (ただし、雨天のため中止になった日があります)。
■以上、グランデコ・アサギマダラ観察会・オフィシャルアドバイザー 栗田昌裕
■(NHK取材用の参考画像は、以下に8月20~21日の期間掲載します:
  NHK福島のM様、以下をクリックしてください)。
http://srs21.blog59.fc2.com/blog-entry-2297.html
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
 それらを日付順に追った時系列的な表は
 筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
 の頁に表示してあります:
   ●2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]
<参考HP>
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
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