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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

福島県のグランデコでのアサギマダラのマーキング情報。16日目の標識頭数は605頭。前日より一気に増加した印象あり、推定値は約29000頭。雌は6.4%(既交尾1頭。0.17%)。ヘアペンシル例1。小型個体は2.6%に増加。古い個体0.5%。曇り。気温は良好。栃木県からと推測される移動個体を再捕獲。[09年08月20日。SRS5221-5825。総計4363頭。福島県。デコ平]

■福島県の裏磐梯にある耶麻郡北塩原村のグランデコスキー場のデコ平で、
 08年8月20日に、アサギマダラの16日目のマーキング調査をしました。
■本日は曇り日でした。
 気温は22~23度程度で、アサギマダラがよく活動できる日だったと思われます。
■アサギマダラはSRS5221-5825の605頭に標識をしました。
 グランデコの標識個体は総計4363例となりました。
 一視野に10数頭が見られる場面があり、
 個体数が一段と増加した印象を持ちました。
 夕方16:00頃には湿度が極めて高く、このような条件下では、
 翅が重くなるのか、緩慢な飛翔となり、捕獲がふだんよりも容易でした。
 アサギマダラは、条件次第でさまざまな飛翔パターンを見せるものですが、
 吸蜜状態から、いったん驚いて飛び立っても、
 筆者が「確認旋回飛翔」と呼ぶ仕方で、ゆっくりと空中で旋回するために、
 その際に容易に捕獲できるからです。
■雌は39頭で、割合は約6.48%でした。
 1例のみ既交尾でした(筆者の記法では[±,+,-])。
 この既交尾例は「古い個体」ではありませんでした。
■古い個体は3例いました(SRS5324雄、SRS5482雄、SRS5496雄)。 0.50%です。
■翅の形に異常が見られる個体(奇形)は0例でした。
■小型の個体は16例見ました。
 2.6%です。確実に増えた印象を持ちました。
■ヘアペンシルを出した雄は1例ありました。SRS5299です。
 左側だけ出ていました。本日で、4例となりました。
■黒みの強い個体は2例いました(SRS5393雄、SRS5812雄)。
 0.33%です。
■腹部の「皮膚」の一部に病的異常のある個体が2例いました。
 SRS5408雄。SRS5823雄。
■8月19日に511例標識したアサギマダラのうち8例を自己再捕獲しました。
 これから計算すると、推定頭数は、
 511×605/8=約38644
 となります。
■他の日に標識した個体の自己再捕獲の全体は以下の通りです。
 右側にはそれを元にした推定頭数の参考値を示します(これらはあくまで参考です)。
 8月18日:14例(466例標識)。推定値は466×605/14=約20138。
 8月17日:12例(558例標識)。推定値は558×605/12=約28133。
 8月16日:13例(446例標識)。推定値は446×605/13=約20756。
 8月15日:12例(461例標識)。推定値は461×605/12=約23242。
 8月14日:5例(439例標識)。推定値は439×605/5=約28677。
 8月13日:5例(237例標識)。推定値は237×605/5=約30277。
 8月12日:3例(185例標識)。8月11日:2例(91例標識)。
 8月10日:0例(無標識)。8月9日:0例(34例標識)。
 8月8日:3例(74例標識)。8月7日:0例(無標識)。
 8月6日:1例(176例標識)。8月5日:0例(32例標識)。
■本日の再捕獲の総合計は78例でした。
 この78例という値と、
 昨日の8月19日までの標識総数3748例の値を用いると、
 推定頭数の概算は以下のようにも計算できます;
 3748×605/78=約29071。
 以上を総合して、タイトルでは、本日の推定頭数は約29000頭としました。
 これで、昨年のやや半分の個体数にまで増えて来たことになります。
 8月上旬は数千頭程度で、それがゆっくりと1万頭を超え、2万頭も超え。
 3万頭に近づいて来たことになりますが、このようなゆっくりした増加は
 過去6年間には体験がありません。その主たる理由は、
 グランデコに集まる個体の多くが、長梅雨のために、
 近づくことを阻止されていたためと思われます。
■「ストーカー」例はありませんでした。
■「8.4 ハセ川 日氷」という個体を再捕獲しました(日光ではない)。 
 「SRS5775 デコ 8/20」と上書きして再放蝶しました。
 これはおそらく栃木県からではないかと推測しました。
■ゲレンデの笹原から一気に駆け出して、
 別な笹原に飛び込んだノウサギ(野兎)を見ました。
 このあたりには、ほ乳類では猿、熊、狐、狸、テン、カモシカなどがいる
 ことが知られています。筆者がノウサギを見たのはこれで2度目です。
■ホテルの庭でナナカマドの実が緑色から、
 オレンジ色に変わって来たことを確認しました。秋に一歩近づいたのです。
■ミヤマカラスアゲハの食草であるキハダは
 ゲレンデのあちらこちらに生えていますが、
 満開に開花しています。
■ゲレンデでは久しぶりにキアゲハを2頭目撃して撮影しました。
■今朝の段階での北塩原村近域の予報は以下の通りでした:
 降水確率は10%(~12時)、30%(12~18時)、20%(18~24時)。
 天気は全体としては「曇りと雨」と予想されており、
 3時間ごとの予想はすべて「曇り」となっていました。
 結果は、終日ほぼ曇り空でした。
 明日8月21日の予報は降水確率10%で、
 全体の予想は「曇りと雨」ですが、3時間ごとの予想では、
 12時と18時以後は雨となっており、残りは曇りです。
■以上、グランデコ・アサギマダラ観察会・オフィシャルアドバイザー 栗田昌裕
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■筆者(栗田)が関わったアサギマダラの移動個体のリストおよび、
 それらを日付順に追った時系列的な表は
 筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
 の頁に表示してあります:
   ●2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]
<参考HP>
2009年アサギマダラ移動調査記録(SRS)
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
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