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アサギマダラと自然のよろこび+仏像の写真・画像 【SRS研究所】

アサギマダラは渡りをする蝶、旅をする蝶。その生態と移動調査(マーキング)と国内外の四季の自然を画像で紹介。地球はよろこびの惑星。有限の惑星の無限の美しさと素晴らしさに共鳴・共感しませんか。植物図鑑、昆虫図鑑、動物図鑑も兼用。仏像写真の特殊処理画像も紹介。

福島県のグランデコスキー場で筆者が標識した渡り蝶アサギマダラが長崎県の五島列島の中通島で再捕獲された(画期的な成果)。南西方向に58日間で約1131km移動した例。上五島に関連する記録のまとめ。[SRS8133 デコ 8/28 → 1504 10/25 MG上五島。デコ平]

■09年8月28日に、筆者が福島県のグランデコスキー場で、
 マーキングした渡り蝶アサギマダラが、
 10月25日に長崎県の五島列島の
 南松浦郡上五島町の中通島で再捕獲されました。
 58日間で、西南西の方向に約1131km移動した
 ことになります。
 これは画期的な出来事です。
 以下はアサギマダラのメーリングリストに筆者が報告した記事から引用します。
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■[asagi:015720] 【移動情報】福島県グランデコ 8/28
    → 長崎県五島列島上五島(中通島)10/25
   (SRS8133 デコ 8/28 → 1504 10/25 MG上五島)♂。
   58日間で西南西に1131km移動。

 野下さん、アサギマダラのMLの皆さん、東京の栗田昌裕です。

 野下さんの御報告:
   [asagi:015167] 【再捕獲情報】「デコ 8/28 SRS 8133」⇒上五島
 によってグランデコから五島列島への移動が分かりました。
 再捕獲個体の画像もお送りいただきました。ありがとうございました。
 以下は移動報告です。

■福島県グランデコ8/28 → 長崎県上五島(中通島) 10/25
(58日間に西南西方向に約1131km移動)

 標識:SRS 8133 デコ 8/28
 性別:♂

 標識日:2009年8月18日
標識地:福島県耶麻郡北塩原村 
桧原荒砂沢山 グランデコスキー場
 標識者:栗田昌裕
 備考:ヨツバヒヨドリに訪花。画像あり。

 再捕獲日:2009年10月25日
 再捕獲地:長崎県五島列島上五島(中通島)高熨斗山中腹
      緯度33° 0'29.78"N 経度129° 3'46.30"
 再捕獲者:野下広人
 備考:オオツワブキに訪花中。
    鮮度悪。翅破損多し。画像有。
   「1504 10/25 MG上五島」と追記して放蝶。

<コメント>
 1)「秋に、グランデコから五島列島を経由して
   西方に飛ぶアサギマダラの個体群があるだろう」と
   推測して、上五島で初めてのマーキングを行ったのは
   07年10月25日~28日のことでした。
   そのときは静岡から上五島に移動した個体を再捕獲しました:
   ●「ヒコ10」10/15静岡県菊川市(近江吉彦さんの標識)
         →10/25 中通島(栗田昌裕再捕獲)
[長崎県南松浦郡上五島町]
 2)そこでお会いした野下さんが直後から標識を始めてくださり、
   以後、2007年、2008年に、2年連続で台湾への
   移動個体が記録されるという画期的な成果が生まれました。
 3)私自身も2008年には、上五島で野下さんの標識された
   個体を沖縄本島で再捕獲することができました:
   ●MG954 10/20 中通島(野下広人さん)→11/24 沖縄本島(栗田昌裕)
   2008年には、上五島からは、上述の台湾への移動例もあり、
   与那国への移動例も確認されました(松村さんによる)。
   また、野下さんは、上五島にて、石川県宝達山、岐阜県高山市、
   福井県大野市、長崎市からの移動個体を再捕獲されました。
 4)他方、春には、五島列島から姫島への東北方向の移動があると
   推定していたのですが、幸い2009年にそれを確認できました:
   ●MG246 5/15(野下広人さん)→5/22大分県姫島(栗田昌裕)
5)また、07年11月の観察により、上五島にはキジョランがあり、
   食痕も認めましたので、おそらく越冬個体もあるのだろうと
   思っていましたら、2010年2月に野下さんが
   実際に比較的大きい越冬幼虫を見つけてくださいました
   (2/24に個人メールにて連絡をいただきうれしく思いました)。
   春に上五島で見られるアサギマダラの一部は上五島産なのでしょう。  
 6)このように野下さんのご努力によって、上五島を中心とする
   アサギマダラの生態が着々と分かって来ていますが、
   今回の上述の再捕獲例によって、当初に確認したかった
   「グランデコ→上五島への移動」を実際に確認していただきました
   ので、ますます喜んでいる次第です。
 7)あとは上五島と大陸との関連が分かる時を待ち望んでいます。
 8)野下さんからはML及び個人メールで以下の趣旨の
   メッセージを再捕獲の時点でいただいています。いずれも、
   2009年の秋の他地域の状況とを比較して理解する上で、
   有意義な御指摘だと思いました:
   「今年(2009年)の南下アサギマダラはかなり
   少ない印象」。「現在(再捕獲の時点)は750頭に標識」。
   「タオルを回しても反応なしのアサギが多い」。
   「鮮度良からやや良の個体だらけで中、悪の飛来が少ない」。
   「♀は未交尾個体が目立った」。
「オオツワブキの花が盛りを迎える前に
    ピークがないまま終了しそうな気配」。
   貴重な情報をありがとうございました。
 8)筆者の関わったアサギマダラの移動状況は
   筆者のHPの「2009年の移動調査記録」
   の頁に表示してあります:
 2009年のアサギマダラ移動調査報告
 以上  栗田昌裕
(グランデコ・アサギマダラ観察会・オフィシャルアドバイザー)
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■タテハチョウ科マダラチョウ亜科(以前はマダラチョウ科とすることもあった)アサギマダラ属アサギマダラ。学名Parantica sita 。英名Chestnut Tiger。
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■本ブログの総合的な画像目次や、ブログ内容を地域毎・テーマ毎にまとめた画像目次を下記のHPから見ることができます。
●SRS研究所[SRS速読法・脳力開発法指導]
 SRS研究所の公式HP[SRS速読法・SRS能力開発法指導]
<参考HP>
2009年のアサギマダラ移動調査報告(SRS)
グランデコ・デコ平・裏磐梯でのアサギマダラ・自然旅行体験(SRS研究所)
三ヶ根山のアサギマダラ・自然旅行体験
喜界島の自然旅行体験(SRS研究所)
3Dアサギマダラの世界(SRS)
SRSアサギマダラ生態図鑑
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